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100万回死んでも生き返りますが、何か?  作者: らぐな。
第一章「紅魔異変でレッツコンティニュー」
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#6…永遠に幼い紅き月【前編】

紅魔郷編クライマックスに突入です!


*2011,6/16,一部修正しました。

俺と咲夜さんはレミリアの居場所を探していた。


「咲夜さん!レミリアの能力を教えてくれ!」


そう俺が言うと、咲夜さんは少し黙り…口を開いた。



「お嬢様の能力は『運命を操る程度の能力』…他人の運命もお嬢様にかかれば小石のようにどうとでも転がせるのです…例え他人が死ぬ運命になかったとしても、お嬢様の前では…」


なに、じゃあ俺も死ぬのか?

運命操るって、そういう事だろう?


「そう言えば、玲奈の能力は何なんです?」


「俺の能力は『己の傷を癒す程度の能力』…切断やら火傷とかの外傷ならほぼ一瞬で治るが…打撃にはてんで弱い。というか普通だ。」


『普通』と言うのもおかしいかも知れないが…骨折が一日で治るくらいだし。


「なら勝てるかもしれません…!お嬢様は主に魔術や切断武器を用いて戦います。打撃は使いません!」


マジっすか!勝てるんじゃね、俺!?


そう思っていると、咲夜さんがある扉の前で止まった。


「ここです!」


「おっしゃぁ!」


俺は扉を蹴飛ばし、中に入った…


そこには。






「やはり咲夜、貴女が根を回していたのね。」


「お嬢様…!」


レミリアが居た。


いや、そんなことはどうでもいい。

それより…!


「フラン!大丈夫か!?」


「あ…レナ…ごめん…ちょっとやられちゃった…」


ぐったりとしているフラン。

…怪我程度で済んでるようだが、戦えそうにない。


「…咲夜、私がどんな性格か、解っているのよね?」


「…」


「…裏切り者には、死を。」


「危ない!」


「!」


さっき俺にやった事を…あいつは咲夜さんにやろうとした。

そう感じた俺は…



ブシュっ。



「玲奈!?」


「…大丈夫っすか、咲夜さん?」


「ええ…でも、貴方は…!」


「これくらい…どうって事ないっすよ。」


咄嗟に咲夜さんの前に立った。

咲夜さんは大丈夫みたいだ、けど…


「右腕が…!」


そう、右腕が切断された。




「…馬鹿ね。咲夜を庇うなんて事するから、貴方の腕が飛んだのよ?」


…黙れ。


「だいたい下等な人間が私に盾突く事自体おこがましい。そんな人間は死んでも構わないわね。」


…黙れよ。


「それに、よくも妹を誑かしてくれたわね…チリ一つ残さないで消してあげるから、感謝しなさい。」


「黙れ!!」



一瞬だけだが、周りの空気が凍りつく。



「!」




「レミリア…お前のやる事はただの独りよがりだ!俺はあんたを止める!死んでもな!」


「その傷で、私を止める?…面白い冗談ねっ!!」


レミリアが迫る!


「うらぁっ!」


俺は左手で弾を放つ!


「片手間で私を倒すなんて甘いわ!」


なっ、腕からなんか出た!?


「そこ!」


左足に…刺さった!?


なんだこれ…爪!?


「よそ見なんて余裕ねっ!」


左腕が斬られ!


「…もうおしまいね。」


胸に、爪が。






グサッ。






…何だよ、俺、何にも出来ずに死んじまったのか?


…誰も、まともに守れずに。


思えば俺…自分で、自分の意思で何かを成した事はなかったな。


…周りに言われるがままだったな。


…けど、俺は…


「まだ、生きていたいな…」


…それはもう夢なのか。


『夢なんかじゃない』


…?誰だ?


『貴方の力…まだ不完全…強過ぎるが故に…制限されている。』


制限…されているのか?


『貴方はまだ死ぬべきではない。貴方は貴方の成すべき事をしなさい。それが貴方に出来る唯一の善行よ。

私が力を貸しましょう…また会った時に返してくれればそれで構いません。』


おい、待ってくれ!君は誰なんだ!?




『私が誰かはまた会った時に教えましょう。』




そうして、目が覚めた。






「…さて、邪魔者も死んだ事だし、そろそろ貴女を殺しましょう。」


「…待てよ。」


「!?」


レミリアは感じた。


…死んだはずなのに…何故生きている!?


「んで、腕返せや」


彼に引き寄せられるかのように切り離されたはずの両腕が動き…


くっついた。


「…まだ死に足りないようね…いいわ、何回でも殺してあげる!」



俺にはやる事があるんだ。止まる訳には行かないんだ。

だから…



「殺せるもんなら殺してみろよ」



レミリアが再び俺に迫る!


「見え見えなんだよっ!!」


俺は爪など構わずにレミリアの腹部に霊掌をかます!


「うっ!」


「効いてるみたいだな!そこだっ!!」


さらに足をかけ、転倒させた所に高熱の右手を!


「やられたままだと思うな!」


零距離で弾を放ち、距離を取るレミリア!


「くっ…!前が見えない!」


レミリアは弾を俺と、そして床にぶつけた…その時に舞った砂煙で、前が見えなかった。



それを好機と見たレミリアは、最大火力の攻撃を仕掛ける事にした。


『神槍』と名のつく最強の槍。


それを以て相手を消し去ろう、そう考えたのだ。



「神槍『スピア・ザ・グングニル』」



レミリアの魔力が、右手の人差し指の先に集まる。


集まった魔力は、自然にその姿を成した。


紅い魔力のベールに覆われた、黒き槍。


神話にも記されたその究極の槍…矛先はレナに向いていた。




「…死になさい。」



ぶんっ!!と投擲された槍は空気を斬り裂き、レナの身体を貫く!!



「…勝ったわね。」



槍が貫いたのは…



レナの心臓。



「いくら傷の回復速度が異常でも、心臓を貫けばそんな事関係なくなる。…貴方は私が定めた運命通りに…」



レナの身体がバランスを失い…



「死ぬ。」



ドサリと音を立て、倒れた。

後編に続きます!

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