#5…完全で瀟洒な従者の裏切り
瀟洒と書いて「しょうしゃ」と読みます…念の為。
仕込み②です。
PV10000突破…お、大台行っちゃった…
ありがとうございますm(_ _ )m
*6/16,一部修正しました。
ーレナ視点ー
「禁弾『スターボウブレイク』!」
どがーん!
…さっきからフランはどんどん壁を破壊しているが…紅魔館は大丈夫なのだろうか?
と。
(…玲奈。私は手抜きで貴方と戦います。どんな手でも良いので私を倒して下さい。)
「!?」
なんか耳元で声が聞こえた。
「うん!わかった!」
フランも誰かと話してるみたいだし…
だが、何となく声の主は解る。
…彼女か!
瞬間、思った通りの声の主が現れた。
メイドだ…
けれども他のメイドと違うのは、手に何本ものナイフを持っている事だ。
「…始めまして、で通しますよ。私は十六夜咲夜。この紅魔館のメイド長を務めております。」
ぺこりと頭を下げ、白銀の髪が揺れる。
こちらを見る目は透き通った明るい青色で、頭には白いカチューシャ。
全体的に整ってる体型だ。
スリムとはこの事を言うのだろう。
「貴方方はお嬢様を困らせた…故に死んだ(ふりを)してもらいます!」
『ふりを』だけ小声だが、ナイフが飛んで来た!
「咲夜ー、私、お姉様の所に行くよー?」
「どうぞ!」
あ、フランが飛んでった。
「…玲奈、貴方にはお嬢様を止めて貰いたいのです…でも、お嬢様は生半可な力じゃ止められない…貴方の力、私が確かめます!」
大量のナイフが、俺に飛ぶ!
いやいや、何処から出してるの!?
けど、驚いてる暇はない!
「…解った!」
ナイフの間を縫い、俺は咲夜の懐へ!
「霊掌!」
咲夜に拳を振るう!
「甘いですよ?」
拳は咲夜の体術に流され、お返しと言わんばかりに蹴りが入る!
「ぐっ!」
だがこれは美鈴の蹴りに比べりゃ優しい方だ、俺は少しよろけながらも咲夜の右腕を掴む!
「くっ…!」
「お返しだっ!」
咲夜に弾をぶつける!
「貴方は一発一発の弾の威力が高いみたいですね…その分、連射には向かないようですが。」
「すっげぇ、その通りっす、咲夜さん。」
わぁーお、洞察力半端ない!
「…ですが、それだけではお嬢様を倒すのは無理です。力の使い方…見せて差し上げましょう。」
そうして咲夜さんは一枚の札を…
って上着と肌の間から(具体的に言えば胸から)出さないで!
目のやり場に困ります!
「幻世『ザ・ワールド』」
なんだあの札は…
あれ?俺、動けないぞ?
「ザ・ワールド!時よ止まれっ!!」
しかもどこかで聞いた事ある台詞。
目も動かせませんし、視界も変えられないので第三者視点に任せよう。
作者、頼んだ!
ーらぐな視点ー
なんか頼まれた!?
というわけで文々。新聞下っ端記者にさせられた私が実況します!
えーっとですねー…
レナが止まってます。
咲夜さんが居ません。
…ついでに私も動けません(涙)
咲夜さーん、貴女だけが頼りですー!
ー咲夜視点ー
…はぁ、玲奈は良いけどあの記者…使えないわね。
というわけで私の能力について説明しますね。
私の能力は『時間を操る程度の能力』…その名の通り、時間の進行を遅らせたり、進めたり…止めたり出来ます。
ただ、時間を遡る事だけは出来ません。
こんな事が出来たら間違いなく最強キャラになってしまいますからね。
で、某吸血鬼よろしく最大⑨秒しか時を止められないなんて事はなくて、私の場合…
半永久的に止められるのです。
なので彼みたいに『⑨秒止めてボコボコにしようと思ったら逆に時を止められてボコボコにされた』なんてことはないのです。
で、時を止めて何をするか…それは。
…ナイフを回収するのです。
私、実はナイフを常に398本持ち歩いているのです。
…冗談です、本当は200本です。
弾幕勝負では弾代わりにナイフを投げるのです。ところが…ナイフは200本しかない。
というわけで時を止めてナイフを回収しつつ…
相手のそばにナイフを置きます。
するとどうなるか、ご覧に入れましょう。
「そして時は動き出す。」
「ぎゃぁぁぁぁぁ!!全身にナイフが刺さったー!!」
…こうなるのです。
さて、時が動き出したのでそろそろ玲奈に視点を戻して貰いましょう。
ーレナ視点ー
「そして時は動き出す」
瞬間、俺の回りにナイフが…!
「ぎゃぁぁぁぁぁ!!全身にナイフが刺さったー!!」
全身血だらけ、まるでバイオ〇ザードのゾンビ状態に。
…俺、死なないから本当にゾンビになるぞー!
「…貴方、スペルカードはお持ちで?」
「スペルカード?何それ?」
聞いた事ありません。食べ物…ではなさそうだ。
「札なのですが…」
「あ、これ?」
霊夢から貰った無地の札…これがスペルカードなのか?
「それです。一枚持って念じてみて下さい。」
一枚持って…念じる。
え、何を念じればいいの?
「もういいですよ。」
なになに…?
砲符『エキセントリックバルカン』?
「それがスペルカードです。実際に使ってみて下さい、書いてある言葉を唱えるだけで構いません。」
よく解らんが、やってみよう!
「砲符『エキセントリックバルカン』!!」
と俺が叫んだ瞬間…
「きゃぁぁぁぁ!!」
咲夜さんに直撃。
な、何が起きたの!?
「あ、貴方のスペルカード…かわしきれない…!不規則に跳ねる弾なんて…聞いた事…!」
なんか凄い技…みたいだ。
「こ、これなら…お嬢様も…倒せるかもしれない…」
「え?そんなに凄いの?」
「凄いも何も…かわしづらさでは随一だと思います。」
…ま、まぁ、スペルカードを入手した事だし、レミリアを倒しに行きますか!
…え?勝てる算段はあるのかって?
そんなのないよ!あるわけないじゃん!
でも、レミリアを止めなきゃまずい気がするのは間違いない!
俺と咲夜さんはレミリアの所に向かった。
次回予告
「#6…永遠に幼い紅き月【前編】」
ついにレミリア戦!
レナはどうやって彼女に挑むのか!?
お楽しみに!