【光編】その3『宅配終了?』
pv180000突破!
此処まで来たら200000行きたいですね!
ーレナ視点ー
俺はと言うと、今…紅魔館に居て…
「あそぼー☆」
「はーい!」
なんて言ってフランと遊びと言う名の一方的リンチを受けていた。
だって無闇に本気出してフランをボコったりしたら、それこそ…
「むー!許さないよ!」
なんて言ってフランは怒り、そして俺は色んな意味で死ぬ。
いや、死にはしないんだが、死ぬ。
不死の人間だからこそ言える、この微妙なニュアンスが伝わるかどうかは甚だ疑問だが…。
そんなビジョンが見えていたので、俺は手抜きというわけではないのだがフランにボコされるという選択肢を取った。
痛いけど、怒らせて紅魔館破壊→住む場所がなくなった!という事態になるよりかは大いにマシだ。
「禁弾『スターボウブレイク』!」
「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
毎度の事ながら、この痛みには慣れる事はきっとない。一生ない。
一通りのスペカ攻撃をなんとか凌いだ後…
「あのね、私、すっごい事が出来るようになったの!」
「なんだい?」
新しいスペルカードでも作ったのだろうか。
俺はこの時、とんでもない勘違いをしていた。
幾ら実際年齢約500歳のフランとは言え、精神年齢は子ども。
子どもの可能性は、無限だった!!
「いっくよー!きゅっとして…」
右手を俺に向けてかざすフラン。屈託のない笑顔だ。
「ドカーン☆」
で、握った。
うん、握るまでは良かったんだ、だけど…
「なんで俺の右腕が吹き飛んでんのー!?」
主人公、右腕失くしました。
日常パートで右腕失くす人間の主人公なんてあんまりいない気がする。
「凄いでしょ!これを編み出すまで時間かかったんだよー?」
「うん…凄いね…」
フラン専属執事たる身(え、そんな設定あったっけ?と思う方は第一章参照)なら主の成長は素直に喜ぶべきなんだが…
血が腕があった所からドバドバ出てます。命の危機です。
「あれ…目が…霞む…」
目の前が、真っ暗になりました。
「あれ?咲夜ー、レナが倒れちゃったよぅ!」
「って、これはまずいですよ!フランお嬢様、今すぐパチュリー様を呼んできて下さい!」
「わ、解った!」
翼をパタパタとして飛んで行くフラン。
この後、レナはちゃんと助かりました。
‐光視点‐
俺達は玲奈についての情報を集め、彼がどうやら紅魔館にいるらしいとの情報を掴んだ為、紅魔館に向けてトラックを走らせていた…はずなのに。
普通に紅魔館に着くはずなのに。
「よぉお兄さん、えぇもん持ってるやん。俺達に譲ってくれよぉ。」
…現在の状況、野良妖怪達にトラックを包囲され、先に進めません。
「…阿求、どうしようか?」
窓を隔てた先の魑魅魍魎達によるびっくりショーを冷や汗を垂らして眺めながら、俺は聞いた。
「平和的解決…は、出来なさそうですね。」
「仕方ない…やりたくはなかったんだが…」
俺はガサゴソと自分が座っている運転席の真下のスペースから、あるものを取り出す。
FN FiveseveN…
ぶっちゃけ、拳銃だ!
「さらに自分に暗示発動!自己暗示だ!」
俺の能力、『暗示をする程度の能力』も併用して…
「トォォォォォォリィガァァァァァァァ、ハッピィィィィィィィィィ!!!!!!!」
銃火器乱射の超危険人物(犯罪者とも言う)に、一時的になる!
「光が壊れたぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
阿求が叫んでいるが華麗にスルーし、俺は銃弾を乱射!!
別の世界なんだから、ちょっとくらい暴走してもいいよね。
「はははは!!さいっこぅに、highって奴だぁ!!」
銃弾は相手の身体を貫いたり、跳弾したりして相手を血に染め、まさに地獄絵図。
トラックに返り血がかかったが、関係ないね!
後で落とせばいいもん!
「ふぅ、すっきりしたぜぇ…」
全て終われば、周りは無惨に横たわる妖怪達の体。
「こ、怖いよ…」
「んな?なんかあったの?」
暗示が切れました。
「あ…そういうことか…」
俺が銃を持っていた事と、周りの地獄絵図を見て、俺は全てを理解した。
さて、その後は特にトラブルもなく、ついに紅魔館に到着。
「此処か…」
俺はトラックから降り、宅配物を持って入ろうとした、その時。
「そこの人間、止まりなさい。」
びくっ!
顔を声のした方へ向けてみると、そこには…
紅魔館の主、レミリアが居た。
「私の許可なしにこの紅魔館に入ろうとするなんて…余程死にたいみたいね。」
額に怒りマークを付けても違和感ない程の良く出来た作り笑いにビビった。
「違います!俺は宅配物を届けに来ただけなんです!」
嘘じゃないもん。殺されるのだけは勘弁願いたい所だ。
「宅配物…?そう言えば、貴方の持ってるその箱、宅配でよく見るわね。何、私宛てなの?」
「違います、彩埼玲奈さん宛てなんですが…」
すると、レミリアはさらりとこう答えた。
「あぁ、レナなら今出られないわ。死にかけてるから。」
「えぇっ!?」
し、死にかけ!?命の危機!?
「ま、レナの事だから直ぐに治るでしょうけど。でも私が代わりに届けておくわ。こちらに渡して頂戴。」
「あ、中身が何入ってるか全く解らないので、取り扱い注意でお願いします。」
俺はレミリアに箱を渡しながらそうお願いした。
「解ったわ。とりあえず本人に届けるわ。本人に届けたら貴方に伝えに行くから、少し待ってて。」
レミリアは箱を担ぎながら扉を器用に開け、中に入っていった。
「待つしかないか…」
俺は暫く待つ。
と、数分後、レミリアがとんでもなく焦った顔で走ってきた。
「あ、あんた!何恐ろしいものを届けてきてるの!?」
「え?」
そんな危険物だったのか?
「と、とにかく来なさい!見れば解るから!」
「あ、あぁぁれぇぇぇ…」
俺はレミリアに引っ張られ、紅魔館に消えた。
「…光、遅いなぁ…」
なんて車の中で待っている少女も居たりするが。
次回予告~!
レナに届いた荷物とは!?
次回「その4『荷物の中身』」
お楽しみに!