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100万回死んでも生き返りますが、何か?  作者: らぐな。
超特別編「コラボしまくりですが、何か?」
72/123

【光編】その1『始まりはいつも突然に』


今回より「幻想の運び屋」とコラボです!


-紫視点-


私はあの時と同じように、歪みの中の扉だらけの部屋に居た。


だが変わった事があった。


まず1つ、多数ある扉の1つが板を打ち付けられて封印されていた。


もうひとつ、ノートの記述が増えていた。


私はそれに目を通した…




『さて、君のおかげで1つ確実に変わった。まずは礼を言おう。だが、まだ扉はある。是非、扉を開き、新たな世界を見てくれたまえ。』




「2つ目の別の世界…どうなっているのかしら?」


私は扉を開け、中に入った。





閉まる扉に刻まれる文字。


『幻想の運び屋』













-???視点-



今日も何時ものように、彼女…稗田阿求(ひえだの あきゅう)の家の前でトラックを停める。



「光、ちょっと良いですか?」


「え?」


何時もの阿求(かのじょ)なら真っ先に『乗せて下さい!』と目をキラキラさせて言うのだが、今回はそれがない。…なんで?


「今日も乗せて貰おうと思って、玄関に行ったら…これが…」


阿求から渡される小包。


本当に小さな段ボール箱に入っているようだ。


「それと、その箱の上に、これが…」


続いて渡される茶色い封筒。


封筒には達筆な文字で『上松光様』と書かれている。


「俺宛て…?」


俺は封筒を開け、中のものを引っ張り出した。


「なになに…?」


中には便箋と、小さな押しボタンが1つ。


俺は便箋から目を通すことにした。


『上松光様へ

この小包を、ある場所へ届けて頂きたいのです。

届け先は…彩埼玲奈。彼に届けて下さい。宜しくお願い致します。


追伸

この宅配は数日かかるので、お仕事を終えてから取り掛かって頂くと有り難いです。

宅配の準備が出来ましたら同封のボタンを押して下さい。』


「直接運び屋の方に置いてくれりゃ良かったのに…」

俺は聞こえるはずもないと思いながらも、依頼人に少し愚痴った。


「でも誰からなんでしょうね?」


「阿求じゃないの?」


俺は阿求か、彼女の家族からかと予想していたが…


「違います。それに、彩埼玲奈なんて人、私は知りません。」


「そうか…」


だが、届け先の住所が書かれていない。

何処に届ければいいんだ?


「数日かかるらしいし…まずは仕事を終わらせよう。」


「そうですね。」


仕事を終わらせ、やることをやってからこの宅配をしよう。


俺は阿求を乗せて、何時もの通り仕事に戻った。











「ふぅ…疲れた…」


途中、阿求を下ろし、ガソリンも補給。


だが、まだやることはある。



「『突然ですが、急用のため5日程休業致します。皆様にはご迷惑をお掛けしますが、何卒(なにとぞ)ご了承下さい』…と!」


この貼り紙をしておかないと、普通に荷物が集まってしまう。


「あ、早速準備しているんですね。」


「そうなんだよ……………………なんで阿求が?」


さっき下ろしたはずなのに…


「取材と称してついてきました!」


「……………解ったよ、ついてきていいよ。」


「わぁい!」


「その喜び方は何となく駄目な気がする!何となくだけど!」


そんなショートショートをしながらも、準備を整え、いよいよ俺と阿求はトラックに乗り込んだ。


「このボタンを押せばどうなるか…押してみよ、なんとかなるさ…」


「ポチっと!」


「え!?もう押したの!?」


その瞬間、トラックがガタリと揺れた。


「な、なんだぁ!?」


「く、車が落ちてます!」


「マジかよ!阿求、俺に掴まっててくれ!!」


「はい!」






トラックがまるで蟻地獄に喰われるように沈んでいく。











…俺達は、そこで意識を手放した。


次回予告ー!


光はどうなる…!?



というわけで次回

「その2『届け先は何処に?』」


お楽しみに!


※今度こそ次回更新は2日後くらいになると思います。

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