【蓮也&トシキ編】その6『スピードスターの名は伊達じゃない』
…わけのわからない人の為のあらすじ。
レナ、零奈、蓮也→トシキ探し
トシキ→瀕死
トシキの運命や如何に!
-以下、トシキ視点でお楽しみ下さい-
「う…うぅ…」
記憶が一部飛んでいる。
ありゃ?なんでオレは布団で寝てるんだ?
確か風呂に入って…それから…それから…
思い出せません。
「あ、起きたのね。」
「ゆ…紫…さん?」
というより…なんで寝間着?なんで目の前に顔が?
髪も伸ばしてるし…頬がくすぐったいです。
「もう夜も遅いわ。貴方、結構気絶していたわよ。」
もうひとつ、寝間着姿…
ほんのりした紫色のゆったりした、ふわふわしてそうな寝間着。
…凄く…色気があります…
「あんまりにも女性に弱すぎるものだから、少し貴方の心の境界を弄らせて貰ったわ。貴方、このままじゃ女性の裸見ただけで死にそうだから。」
「そ、そうなんですか…」
そう言えば、ちらりと素肌が襟の辺りから見えているのに、鼻血が出ない。
「それと、貴方には訓練が必要ね。将来、貴方が嫁を持てるようになるための訓練よ…女性の本気、味わいなさい♪」
「え、ちょ、何するんですか紫さん…え、嘘、マジで、アッー!!」
この後、何故か記憶が飛んでしまい、気が付いた頃には朝になっていた。
真横で紫さんがすやすやと眠っている時点で凄くおかしいのだが。
「な…何が…あったんだろう…」
思い出したら負けな気がして記憶を漁るのは止めた。
唯一解る事は…大人の階段を1つ上った気がしている事だ。
「やっと起きたのね。第二ラウンド行くわよ♪」
「え、嘘、もう一回とか聞いてないよぉぉぉ!!!」
「良いもの持ってるじゃない♪使わなきゃ損よ♪」
「アッー!!」
…助けて、誰か。
-蓮也視点-
…こっちも何が起こってるのか解らない…
「なぁ…レナ…これは何なんだ…?」
「解らない…何があったんだろう…」
俺とレナ、すなわち男性陣は目前で起きている事に顔を赤らめていた。
目の前には零奈が眠っている、そこまでは普通なんだ。
…が…
何故に四肢が触手に拘束されて、宙に浮いているのだろうか…
「レナ、これ以上はなんか駄目だ、色んな意味で駄目だ!」
「確かに、やるぞ!!」
俺は右腕に撃ち込み式の杭打ち機、リボルビング・ステークを創造する。
「分の悪い賭けは嫌いじゃない…!」
「霊掌っ!!」
手を縛る触手目掛けて一撃加える。
パンッ!!と杭が打たれる音がする。
「よっしゃ、次は足だ!」
「オッケー、任せろ!!」
もう一撃、レナが霊掌を加え、零奈の身体が崩れ落ちる。
「大丈夫か、零奈!?」
「う…うぅん…レナ…?」
「良かった…無事で…って……………」
レナが黙り込む。
「どうした、レナ…………………………」
俺も黙るしかなかった。
だってさ…だってさ…
服のちょうど下着がある部分だけ何故か溶けていて、下着が露出してるんだぜ?
「へ…へ…変態!!私が寝てる間に襲おうとしたの!?」
「待て、冷静に話を」
「言い逃れなんて聞きたくないわ!さっさと死んでなさい!傷符『炸裂する痛み』!!」
「「ぎゃぁぁぁぁぁ!!!!」」
「…え?私を…助けてくれてたの?」
「「はい…」」
「ご、ごめん!よく解らない中、こんなことしちゃって!」
「「こちらこそすみませんでした…」」
顔がボコボコに腫れている二人に、触手で治療する零奈。
「で、蓮也、トシキが何処に居るか解るか?」
「解らないな…あ、もしかしたらゆかりんと一緒かも。」
「紫と?そうか…なら紫の所へ行ってみよう。」
俺達はとりあえずゆかりんの家、マヨヒガへ向かう事にした。
-その頃のトシキ-
「…つ、疲れた…」
「気持ち良かったわ♪」
もう腰がガクガクで…
え?なんでって?聞かないでくれ…
「…トシキ、彼が来たみたいね。」
「へ?」
「蓮也。」
「ま、マジで!?」
オレは自分の能力、『速度を操る程度の能力』を発動し、一瞬で服を着た。
「何処ですか!?」
「向こうね…」
紫さんが指したのは遥か先。
「掴まってて下さい!飛ばしますよ!!」
「え?何するの!?」
「瞬足『韋駄天走り』!!」
「ひゃっ!」
超高速のダッシュ!
待ってろよ、蓮也…!
感動の再会、見せてやるぜ!
次回蓮也編最終回!
というわけで次回
「その7『感動の再会?』」
お楽しみに!