あってはならないprologue
というわけでコラボ章突入!!
今回はプロローグです!
※お知らせ
PV160,000行きました、よし、頑張って200,000だ!
ある日。
本当に異変が起きていない平和な日常の1ページの事。
「…そう言えば。」
幻想郷の母と呼ばれる賢者、八雲紫はお茶を啜りながら思い出した。
「藍?居るー?」
呼んですぐに、彼女は現れた。
「はい、どうしました?」
「あのさぁ、最近幻想郷に妙な空間の歪みがあったって言ってたじゃん。あれ、どうなったの?」
「歪みは少しずつですが大きくなって来ています。まるで私達を誘っているかのように…」
ふぅ…と息を吐き、紫は立ち上がった。
「調査が必要みたいね。藍、マヨヒガは任せるわよ。」
「はい。紫様もお気を付けて。」
「行ってくるわ。」
紫は隙間を開き、消えた。
紫の気掛かりはそこにあった。
空間の歪み…それは、結界が安定している限り起こり得ない、有り得ない事態なのだ。
まず結界の様子を確かめる為、紫は幻想郷の端に移動した。
「パッと見だけど、異常はないみたいね…」
念には念を入れ、紫は幻想郷と外の世界を隔絶する結界…『博麗大結界』の状態を調べている。
「…異常らしい異常はない、一応霊夢にも聞いてみましょう…」
彼女の能力、『境界を操る程度の能力』による結界の調査結果は、閻魔大王さま風に言えば『白』。
この時点で結界に異常はないのは確定事項なのだが、一応もう一人の結界の管理者に聞いてみる事にした。
「結界に異常?ないわよ?」
「やっぱり?」
「ええ。でもなんで?」
貧乏腋巫女とかと呼ばれている博麗霊夢。
実は彼女、結界の管理者である。
「空間の歪みがあるらしいの。だから結界がおかしいのかなと思って…」
「でも結界に異常はない。おかしな話ね。」
「というわけで、私が直接その歪みを調べてみるわ。暫く結界の管理を貴女に任せるけど、いいよね?」
「ええ。別に構わないわ。それが新たな異変の原因にならない内に、手を打っておいて。」
でも、これが…
まさかあんな事になるなんて、思いもしなかった。
「さて、入ってみましょう。」
中で何があっても良いように、私はスペルカードをきちんと用意して、歪みの中に飛び込んだ。
歪みは暗いトンネルのような場所に繋がっていた。
ふと見ると、光が見えた。
私は光の方へゆっくりと歩いて…外に出た。
部屋…かしら?
普通の家にありそうな部屋。
壁は木材だ。
部屋の真ん中に小さな机があって、何かノートのようなものがある。
私はノートを開いてみた。すると、最初のページにこのような事が書かれていた。
『このノートを見る、名も解らない君へ。
この部屋は見渡してくれれば解るように、ドアが沢山ある。
それを開けば、別の世界に行くことが出来る。
ただし、別の世界に行くにあたって、幾つか注意がある。
1、君がもと居た世界に、きっと空間の歪みが出来ているはずだ。
それは歪みが出来ている世界であることを成し遂げなければ消えない。
が、成し遂げるのは君じゃない、ドアを開けた先に居る別の世界の住人だ。
君は、別の世界の住人を連れて元の世界に戻り、その住人に「あること」を成し遂げて貰わなければならない。
「あること」とは何か?それは自分の力で突き止めてくれたまえ。
2、君がもと居た世界の住人一人に魔法をかけておいた。
彼か彼女かは知らないが、きっとその人は大変な事になっているだろう。
だが、その人は成し遂げるべき「あること」に非常に関係する重要人物だ。
その人を探し出す事も、きっと必要になってくる。
3、君がこれをやるかやらないかは君の自由だ。だが、既に魔法はかけてあるし、空間の歪みも実際にあるはずだ。
やらないという選択もありだが、魔法は解けないし、空間の歪みも消滅しない。
4、もしやると言う英断を君がするならば、ヒントを一つ与えよう。
君がこれから行くであろう世界は、君がもと居た世界の平行世界…つまり、パラレルワールドだ。
そして、そのパラレルワールドには、君が知る人物が一人居ない。その人物が、魔法をかけられた人物だ。
5、全ての「あること」を成し遂げた後にもう一度此処に来てくれ。伝えたいことがある。
それでは、君の旅に幸があらんことを切に願う。』
「…つまり、私は旅人。そして仲介者というわけね。」
魔法をかけられた人物とは誰だろうか?
どんな魔法をかけられたのだろうか?
…流石にその人物を放っておくわけにもいかないので、私はこの試練に付き合う事にした。
「この扉から入ってみようかしら…」
私は扉の一つを開け、中に入っていった…
扉が閉まると同時に、扉に文字が滲み出た。
『東方七人録』と…
次回から『東方七人録』とコラボ!
というわけで次回
「【連也&トシキ編】その1『落ちた先は…?』」
お楽しみに!