喧嘩両成敗とはよく言うが、これはやりすぎなレベルだと思う
第3.5章最終話!
-幽香視点-
「!」
私は声の主に驚いた。
何故…何故、彼が?
「止めろ!冷静になって周りを見てみろ!」
言われた通りに周りを見渡す。
大地はひび割れ、花畑だったはずの周りは荒んでいて…
「…な、何?私…久しぶりに大暴れしてたの?」
「あ、解ってくれた…そうなんだよ!このままじゃ色々とまずかったぞ!」
「あ…そうだったの?そう言えば結界があったんだっけ…忘れていたわ。」
そうだ、あの時のように暴れるのはまずかったんだった。
紫が昔、そんなことを言ってたわね。
「つまり、貴方は私を止めに来たわけね。」
「ああ。」
それにしてもこの有様…中々に酷いわね。
また花を育てなくてはいけなくなった…戦いに飢えるのも考え物ね。
「ふぅ…でも久しぶりにかなり動いたからストレス発散にはなったわ。」
代償がかなり大きくなる所だったけど。
「…私は戦いを止めなきゃいけない理由は解ったけど、あちらは解っていないみたいよ?」
見れば、さっきまでの相手が蔓を引き千切って立ち上がる所だった。
「どうするの?」
「事情は説明するが…聞かないようなら一撃かます。」
彼は背中の武器に手をやった。
-らぐな視点-
「どういう…事ですか…!」
「俺はこの戦いを止めに来た。それだけだ。」
頼むから解ってくれ、レナ。
「まだ…まだ戦いは終わってない!」
「だとしても、どうやってもレナは負ける結果が見えていた。止めなかったら死んでたぞ?」
「だが…俺は生きている!邪魔をするなら…らぐなさん、貴方を倒す!」
「解らず屋め…死んでも文句は言うなよ?」
残念だがレナ、お前は俺の3回の攻撃でぶっ倒れる。
手負いなら倒せる自信はあるんでね…恨むなよ!!
「行くぞ…ヘルメス。」
俺の武器…ヘルメスが形を変える。
ヘルメスは3つの武器になることが出来る。
今回は…
「ブレイドモード。」
剣で行こうか。
「そんな重そうな武器で、俺を捉えられるとでも思っているんですか!」
レナが俺に一瞬で距離を詰めて拳を振りかぶる。
縮地法か…確かに距離を詰めるには最適だが、練習を積まないとただの的だぞ?
それを証明してやるか。
「思ってるからやっているんだよ。剣符…『三連断』」
ヘルメスが吠える。
ヘルメスの剣形態は「相手を斬る」のが目的ではない。「相手を砕く」のが目的だ。
だから剣は重い、確かに重いのだ。だが…
「ヘルメスは生きた武器なんでね…学習はするのさ!!」
当てられないなら当てれる程の速さになればいい。
だから…
剣に推進力となるものを付ければ問題ない!!
「速すぎてびっくりすんなよ!!ヘルメス!!」
ブンッ!!と剣を横に振る!!
それはレナの左腕を砕く!!
「は…速い!!」
「ほらほら、ボサッとしてると頭砕けるぜぇ!!トリス!!」
続いて右肩に一撃!!
「がぁっ!!」
「ラストぉ!!歯ぁ食いしばれよ!!」
よろけて無防備になるレナの背中に…最後の一撃を!!
全体重を乗せた一撃を!!
「メギストス!!」
「…やりすぎでしょ。完全に伸びてるわ。」
「あそこまでしないときっと俺がやられたぞ?」
「…それにしても、私としたことが…花を…」
「それは育て直せばいいじゃないか。何も一生育たなくなった訳じゃないんだから。」
「…そうね。皆、ごめん…」
こうして、レナの逃走劇は終わりを告げた。
え?もう一人はどうなったかって?
じゃ、見てみましょう。
「さっさと捕まりなさい!貴女さえ捕まえればお金に当分困らないわ!」
「くっ…!」
まだ霊夢に追いかけられていたようです。
「あの巫女と本気でやりあっても勝てる算段は余りない…!どうすれば!」
「あ、お姉様だ!」
「ふ、フラン!?なんで此処に!?」
「咲夜が教えてくれたの!それよりあの巫女をやっつければいいんだね!禁弾『スターボウブレイク』!」
「え、嘘、こんなところでやられるなんてぇぇぇぇ!!」
巫女、撃沈。
次回より本編は暫くお休みします。
代わりに!!
第3.5章その2をお送りします!!
というわけで仕込みをするので暫くお待ちください〜♪