はたての取材
PV130000、ユニーク16000突破感謝!!
-レナ視点-
迷いの竹林を通った俺は、追っかけに見つかる事はなく、比較的楽に逃げる事が出来ていた。
だが、いつまた見つかるか解らない…油断は、出来ない。
…くっ、身を隠せる場所があればまだマシなんだが…
!?人の気配!?
敵か!?
「敵じゃないわ。私よ。」
「は、はたて…!?何だよ、驚かせんなよ。」
なんだ、はたてか。
「今日は取材しようと思ってるの。レナの罪についてよ。」
「解ってると思うが、そんなことはしていないぞ?」
ふと思ったのだが、紅魔異変の時のあれはノーカウントだよな?(第一章参照)
カウントするなら美鈴が既に行動起こしてるはずだから。
ちゃんとあのあと謝罪したしな…
「解ってるわよ。だから、レナの無実を証明するための取材よ。」
あぁ、ありがたい。
俺は今回の件に関しては全く知らないし、やった覚えなんて到底ない。
「この指名手配状によると、レナは婦女暴行及び強制猥褻の罪で指名手配されてるみたいね。強制猥褻なんて、冤罪がかなり多いから裏付けが大事なのよね。」
俺が居た世界でも、よく『満員電車の中に居るときは手を真上にあげて吊革に捕まっておく』という小技がある。
そうすれば冤罪の可能性はぐっと落ちるのだ。
が、この幻想郷、電車なんて通ってるはずもなく、そんな小技は使う事すらなかったし、そもそも俺は女性を襲おうなんて思った事すらない。
「強制猥褻は間違いなくでっち上げよ。だから気にしないで。問題は婦女暴行罪なのよ。だってレナ…」
そうなのだ、一番有罪喰らう可能性が高いのは寧ろ婦女暴行罪の方だ。
なんせ俺…チルノ殴るわレミリア殴るわ妖夢殴るわ幽々子殴るわ紫殴るわ…
さらにプリズムリバー三姉妹をぶっ飛ばすわ慧音先生と殴りあいだわ妹紅とも殴りあいだわ…
最終的には永琳や輝夜を殺そうとしてしまったしな…(今までの出来事を参照)
「レナは異変解決の実績があるから、免罪符が付いててもおかしくないはずなんだけど…」
が、やったことには間違いないのでこれは追われても仕方ないレベル。
だが強制猥褻は完全に冤罪だろ…
「私もレナは無実だと思うんだけど、暫くは逃げた方がいいわ。喉元過ぎればなんとやらって言うしね。」
そうだな…時間が経てば、きっと皆冷静になってくれる。
そしたら、俺のこの罪の疑いだって晴れる。
「解った。はたて、ありがとな。」
「頑張って逃げ切ってよ!」
ポンと肩をはたてに押された俺は、先を急ぐ事にした。
‐はたて視点‐
「…にとり、仕掛けたわよ。」
私はにとり製の携帯電話を取り出し、にとりに電話をかけた。
『そうみたいだね。感度良好!彼の居場所は何時でも掴めるよ!』
「レナには悪いけど、私にも生活がかかってるのよね…彼女は協力してくれそう?」
『う~ん、やってみたけど駄目っぽい。「面倒事に巻き込まれたくない」ってさ。』
「彼女、お金に困ってないのかしら?」
『それなら、私の研究に付き合ってくれてるからお金はある程度確保出来てるよ?』
「うぅー…」
彼女さえ協力してくれれば、かなり事態は好転するのに。
『はたてからのお願いって伝えようか?』
「それもそれで押しつけがましい気がするし…」
流石に無理は言えない。
『なら直接本人に伝えよう!イヴ~!』
『どうしたの?』
電話の向こうで声がする。彼女が近くに居たようだ。
『はたてが「ちょっと頼みがある」って!』
『解ったわ。…代わりました、私よ。』
「イヴ、私に協力してくれない?」
『どうして?』
「実は…」
‐少女説明中…‐
『そこまで困ってるんだったら私も協力するわ。でも相手は英雄よ?私一人じゃどうやっても倒せないわ。』
「そうだと思って、『四天王』の一人を呼んでるわ。」
『ならなんとかやれそうね。相手の居場所は?』
「後でメールする、彼女に『宜しく』って伝えておいて。」
『解ったわ。じゃ、また後で。』
「ありがとね。それじゃ。」
ついに漕ぎ着けた、『死体人形師』と『一人百鬼夜行』の協力を…!
「ごめん、レナ…今回ばっかりはただじゃ済まないわ。」
‐???視点‐
私なんかをわざわざ呼ぶなんて、はたても必死なのね。
…友達に頼られてるんだから、死にたいとか言ってる場合じゃないわ。
「あれ?イヴ、もう行くの?」
「ええ。きっと百鬼夜行の主は待ちくたびれてるわ。」
「…呑んで寝てる、の間違いじゃないの?」
「それは平和な時の彼女よ。でも今は…久しぶりに暴れられるとうずうずしてるはずよ。」
行ってくる、私は親友にそう声をかけて彼女のもとへ急いだ。
「あ、イヴじゃん!仲間ってイヴの事だったんだ!」
「もう呑んでるの?顔が紅いけど…」
「そりゃあ戦の前の景気付けだからね、にゃははははは!」
「じゃ、私も一杯頂こうかしら。」
「お、呑んじゃいますか!いいよ~!」
少しだけ、私は口を付けた。
「『一人百鬼夜行』と言われた貴女と、『死体人形師』なんて言われてる雑魚の私が手を組むなんてね…人生というのは、つくづく解らないものね。」
「そうだねぇ、でもイヴは私並みに強いじゃん!」
「そう言って頼ってくれる大切なものがあるから、私は死にたくても死ねないんだけどね。」
「それはそれで幸せ者だと思うよ?」
「そうね…友達の願いだもの、叶えてあげたいよね。」
「そうそう、それでいいんだよ!持ちつ持たれつ、一人で全部背負わなくたっていいんだよ!」
「そうね。ありがと、萃香。」
死ぬのは少しだけ延期しよう、そう思った。
「そしたら、行こう!」
「ええ!」
此処に、強者と呼ばれる二人の妖怪が、手を組んだ。
‐レミリア視点‐
「はぁ…はぁ…」
魔力はもう空寸前、体力も限界が見えてきた。
「くっ…!まだ追いかけてくるの!?」
このままではいずれ捕まる。
「はぁっ!!」
!?今の声は…!?
私はばっと振り向く。
「大丈夫ですか、レミリア・スカーレット?」
「あ、貴女は…!?」
誰だっけ?
勝手にランキング
作者が好きな東方キャラランキング【永夜抄編】
*レイマリは除き(ry
1位…慧音
2位…妹紅
3位…うどんげ
次点…えーりん
輝夜「なんで私がランクインしてないのよ!?」
作者「お前のせいで文花帖全スぺカ撮影出来ねぇんだよゴルァ!」
輝夜「なんでよ!?」
作者「金閣寺」
輝夜「…ごめん。」
あれはきつすぎ…
風神録編は次回!
というわけで次回
「レミリア包囲網」
お楽しみに!