レナとレミリアの逃走劇
本編に戻りますよ!
-レナ視点-
俺は妹紅の協力のもと、迷いの竹林を駆け抜けていた。
「妹紅、慧音先生は大丈夫なのか?」
「慧音を舐めちゃ駄目。人里のボスみたいな存在だから、こんなことでどうにかなる柔な精神じゃないよ。」
慧音先生は大丈夫か、だけどこれ以上は迷惑はかけられない。
「…妹紅、迷いの竹林を抜けたらもう戻っていいよ。妹紅や慧音先生に要らぬ心配はこれ以上かけたくない。それに、一人の方が隠れやすいから。」
「それもそうだね。なら、此処から真っ直ぐ行けば出られるから、そこから紅魔館を経由していくといいよ。紅魔館には味方が居るんでしょ?」
そうだな…紅魔館の面子は間違いなく味方をしてくれる。
いざとなれば、レミリアやフランも居る。大丈夫だ。
「解った…此処までありがとうな、妹紅!」
「気を付けて!」
妹紅と別れ、俺はとりあえず紅魔館を目指す事にした。
だが、俺は見落としていた…。
『もう一人の逃亡者』の存在に。
-レミリア視点-
「くっ、何時までも付いてくるな!!」
私を追いかける妖怪達を弾幕で黙らせる。
だが、逃げながらの弾幕展開は魔力や体力を消費する。
さらに、私は太陽光から身を守る為に薄い魔力のベールを身体中に纏わせている。
パチェの特製日焼け止めもあるのだが、塗ってる暇はない。
「魔力の浪費はできないわね…!」
魔力が尽きれば、待つのは死。
太陽に焼かれて死ぬ。
だがその前に捕まるだろう。
捕まっても死。
どうにかして、魔力の補充をしたい。
しかし私は一人…そして、常に妖怪達に追われている…これはまずい。
「さて、この状況をどうしましょうか…」
-文視点-
自称カリスマ溢れる吸血鬼は指名手配してもいいレベルだけど…
「なんで彼を…?」
彼は数々の異変を解決した英雄的存在。
それを何故、冤罪をでっち上げてまで指名手配しなければならないのか?
私はそれが解らなかった。
「なんで彼を追いかけ回す真似をしたんです?」
「それは秘密。」
「ですよね〜。」
当然、この見た目は妖艶な少女、現実は何年生きたかすら解らない隙間で引きこもってるご老人は答えやがりません。
正直な話、彼女を少女と呼ぶのなら、まだ冥界で大食いやってるほんわか幽霊さんを少女と呼ぶ方が自然なんです。
「…」
彼と彼女を呼んで、このスキマ妖怪を潰して貰おう…。
-霊夢視点-
「え!?レミリアを捕まえるだけで1000万円!?」
私はこの情報を魔理沙から聞いて愕然としていた。
「もう皆血眼でレミリアを追いかけ回してるぜ。早くしないと捕まるのも時間の問題だぜ。」
「魔理沙、行くわよ!」
私は魔理沙の腕を引っ張り、早速レミリアを追おうとした。
「普段は妖怪退治すらレナに押し付ける癖に…っと、思い出した!」
「何を思い出したのよ?」
私はレミリアの事で頭が一杯だった。
魔理沙の一言を聞くまでは。
「レナも追われてるんだぜ!」
「え…!?」
-幽々子視点-
「妖夢〜!」
「なんですか、幽々子様?」
「レミリア・スカーレットを助けてあげなさい。きっと面白い事になるわよ〜。」
「レナは?」
「レナは大丈夫よ〜、それよりレミリアが危ないわ。今日は日が傾いてきてるからまだどうにかなるかもしれないけれど、明日はきっと死にかけになるわ。だからレナよりレミリアを優先しなさい。」
「かしこまりました。」
妖夢が姿を消す。
「うふふ…つまり、私も貴女を狙っているって事よ…レミリア。」
それよりも、最悪な事態を考えなくてはならない。
「幾ら罪人相手とは言え、この騒動…『彼女』は見逃さないでしょうね。」
勝手にランキング。
作者の好きな東方キャラランキング【妖々夢編】
※例の如くレイマリは除きます。
1位…妖夢
2位…幽々子
3位…アリス・紫
次点…藍
永夜抄編は次回!
というわけで次回
「はたての取材」
お楽しみに!