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100万回死んでも生き返りますが、何か?  作者: らぐな。
第3.25章「出会いの物語」
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レミリアの黄昏


第3.25章突入!


色々とカオスですが、結構重要だったりするので流し読みだけでもお願いします!


ーレミリア視点ー


はぁ…。


ん?もう話は始まったの?


…解ったわ、そしたら始めましょう。




今回の主人公は私、レミリア・スカーレットよ。


何?「レナを出せ?」


貴方はこの章の名前を読んでいないの?


『第3.25章』よ?


今まで第一章や二章のような「レナが異変解決するために奔走、レナはかっこいいね!」みたいな展開にはならないの!


つまりこの章では私が主人公!


このカリスマ溢れる私が主人公よ、もっと喜びなさい!



…と言いたい所なんだけど。


今回はどうやら、昔話をしなきゃいけないみたい。


というのも…運命がそう言っているのよ、「昔話しやがれ」ってまるでバル〇トスのようなごつい声で。


だから話しましょう。

私と咲夜の出会いを…。






その前に、昔の私について少し触れておくわ。


昔の私はフランと一緒に紅魔館で自由気ままに過ごしていた。


近くの村は全て私を崇めていた…随分気持ち悪い団体のように見えたけれど、崇められるのは悪くはなかった。


後でパチェに聞いてみた所、昔から悪魔崇拝をしていた集まりだったみたい。


私は崇められる側として、それなりにやることはやり、信仰を得ていたわ。






…でも、今は私を崇めている村なんて1つもない。


それは、ある事件があったから。


…逆に言えば、その事件がなかったら咲夜には出会ってなかった。


そして、異変を起こそうとも考えなかった…。






今からおよそ20年くらい前の事だわ。


その日は酷く荒れた天気で、雷が轟いていた。


普通なら外に出るような天気ではなかったんだけど、その日は妙に胸騒ぎがした。


…まだ他人の運命がはっきりと見えていなかった頃だけど、ただ事ではないような気がして、私は外に出た。





私の予想は合っていた。




…つい数日前まで私を崇めていたはずの村が。




壊滅していた。




「どういう事…!?」




確かに村の家屋は少し朽ちていた所もあったけれど、こんな荒れた天気一回で潰れる程のものではなかった。


私はまず、生存者を探す事にした。


村は潰れても時間をかければ再び栄える。

でも、私を崇めていた人は…


見つけたのは屍だけだった。

何処をどう探しても屍または家屋の瓦礫。


私は諦めかけたわ。だって、ほとんど探しきったんだから。




…その時、気配がして振り返った。




そこには傷を負った女性がいた。


銀髪の若い女性…




「…に、逃げて下さい…私の事はいいから…」


「放っておけるはずないじゃない!」


私は彼女を担ぎ、紅魔館に戻った。






彼女は意識こそあったけれど、出血が酷かった。


私はパチェの協力のもと、彼女の治療に当たった。



「血が足りないわ…!」


「くっ…!」



傷は大事には至らない程度まで回復、でも血が足りない。


輸血なんて全く出来ない。


…私はある策を取った。



「パチェ…私の血を使って。」


「でも、レミィは吸血鬼よ!彼女は人間よ、吸血鬼の血が馴染むとは思えないわ!」


「でもそれ以外に彼女を救う手段はない!リスクはあるけれど、彼女を見殺しにするよりかはマシだわ!」


最優先すべきは彼女の命。何故か私は彼女を何としても救わなければならないような気がしていた。


「…解ったわ。」


私は自らの血を彼女に飲ませた。


魔力入りの血…人間に与えたらどうなるかなんて知らない。


…彼女の様子が、変わった。


「…峠は超えたみたいね…」


彼女の息が安定した。




彼女は助かった。






…私は彼女に話を聞いた。


その話によると、突然村が嵐の被害に遭い、あのようになったのだと言う。


だけど、「自然災害なんかじゃない」と彼女は続けた。


「幾ら雨と雷が激しかったとは言え、風はそんなに吹いていなかった。突然でしかも長時間の嵐…まるで魔法のようだった。」


…人為的な嵐…


誰が?何のために?


「私は最初、近くに住む吸血鬼の仕業だと思った。でも…そこにいたのは人だった。」


彼女は怪しい人物を見つけ、止めようとしたが圧倒的な力の前に深手を負ったと話してくれた。


此処で少し疑問に感じたのは、彼女は村の人間なのか?ということ。


だが、すぐに答えは解った。


「私は…ただの旅人です。あの村の人間じゃありません。」



…そう、彼女こそが後の咲夜だったのよ。



私はそれをした人間に怒りを感じた。

村を潰されたというのもあったけど、咲夜のような無関係な人も傷付けるような人間…私は許せなかった。


いつか、必ず…その人間を探し出す。

そして…復讐を果たす。


そう決めたのよ。






私は吸血鬼…外に出られるのは太陽が出ていない時、または夜。


対して相手はいつでも動ける可能性が高い。


だから私は何時でも動けるようにする必要があった。




…私が紅魔異変を起こした理由は、これよ。


幻想郷の時間を夜に固定すれば、私は自由に動ける…それは相手を探しやすくなるという事と同じだわ。


…そして復讐を果たす…はずだったんだけど。


何の偶然か、それを打ち砕いたのは人間…それも規格外な人間。


でも、彼のおかげで復讐が馬鹿馬鹿しいちっぽけな事だと解ったわ。


その点では彼に感謝しているの。


…でも、あの日村を潰した奴の正体は未だに解らない。


…咲夜に怪我させた奴の正体は未だに解らない。



…誰かくらいは知りたいわね。












…というわけで、ざっとだけど昔話は終わりよ。


「…」


何黙ってるのよ?不満でもあるの?


「レミリアって…良い奴だな…」


な、なっ!?


「なのに俺と言う奴は…何にも知らずに…」


べ、別に貴方に同情して貰いたくて昔話をした訳じゃないのよ!?


「申し訳ない、レミリア!俺が悪かった!」


ちょっと、土下座までしなくていいわよ!


というか、なんで泣いてるのよ!何処に泣く要素があったのよ!?


「もう次回から主人公はレミリアでいいよ…」


はぁっ!?貴方、主人公でしょ!?しっかりしなさいよ!


「…ぐすん…」


本格的に泣くな!!






…というわけで、なんか私が主人公に本当になってしまった。


本来の主人公が夕陽を見て黄昏ているものだから、使い物にならないわ。


次回からどうしようかしら…作者!あんたの力が必要だわ!


「お呼びですか?」


そうそう、貴方…って何で毛玉なのよ!?


幽霊の方はどうしたのよ!?


「幽霊の方はあくまで私の分身で、しかも本物じゃないんですよ。…私が本物の作者です(キリッ」


…まぁいいわ。姿形は今回気にしない事にして、これからの事について考えるわよ!




次回予告


レミリア「で、作者、タイトルは決まったの?」


作者「ない頭をひねって決めましたよ!」



というわけで次回


「レミリアの冒険」


レミリア「なんか変なタイトルっ!」


お楽しみに!

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