Δ7…一刻を争う戦争
PV…100000…突破…!?
あ、ありがたいんですが、怖いぃぃぃ!!!というのが本音だったりします(;^_^A
永夜抄編終わったら記念外伝でも書こうかと思ってます。
ー???視点ー
「暇だな…」
私は足を小舟にやり、川の縁に座っていた。
「誰か来ないかな…」
ふと目を横にやると。
「よ、相変わらず暇そうだな。」
「あ、あんたは…!」
まさか、こいつが此処に来るなんて…!
「ヘマやらかして死んじまったよ。暫く世話になる。」
「…用件を言いなよ。」
彼が来た…それはすなわち…!
「覚えてくれていたのか。そりゃ話が早いな。…彼女は俺が死んだ事を…」
「知らない。私が報告するまでは知らないはずよ。」
「全て思い通りか。素晴らしい。…それなら行こう。この川を下れば…」
確かに目的は果たせる。だけど…
「…あんたは何の為に行くの?」
「簡単な話だ…忌々しいものを…全て壊す。」
彼の瞳には、負の感情しか見えなかった。
「復讐…それは誰も救わない。それでも…」
「俺は奴を…必ず潰す。それが俺の…存在意義だ。」
「にしても、その過程で死ぬなんて思い切った事したね。」
「今の力では奴は殺せない。奴を殺す過程で死ぬ事が必要だった…それだけだ。」
「解った。とりあえず舟に乗りなよ。まずはこの川を下らなきゃ、やれることもやれないよ。」
…暇にはならなくなった、その点じゃ感謝だね。
ー輝夜視点ー
くっ、まだ身体がふらつく…。あの毒はかなり強力だった。
彼の目的はある意味果たされた…
でも、あの感じ…本気で私を苦しめる気はなかったように見えた。
本気で私を苦しめるなら、心臓に毒つきの刀を刺せば良かったのに、何故脇腹にしか刺さなかったのかしら?
…まるで自ら死を望んだような…
考える暇はない、ミサイルはどうなったの?
ーレナ視点ー
「あれは!?」
地面に聳え立つ鋼のそれは、月の光を浴びて冷たく輝いていた。
「レナ、あれが輝夜の目的!ミサイルで月を破壊する…それが輝夜の…!」
つまりあれを壊せばいいんだな!
「ならさっさと壊すぜ!砲符『エキセントリックバルカン』!」
よし、これで…!
あ、あるぇー?
「びくともしないぞ!?」
「火力が足りないって事だぜ!恋符『ノンディレクショナルレーザー』!」
続いて魔理沙の攻撃、大量の細いレーザーがミサイルに当たり…!
「嘘!?当たったのに傷1つ付かないぜ!」
「結界が張られてるみたいね。結界を砕ける強さの攻撃を加えないと…」
慧音先生、冷静な分析ありがとうございます!
「待て。あれって結界なんだよな?」
「そうね。結界だわ…だから何よ?」
なら…あれ使えるんじゃね?
「ルーミア!また力を借りるぞ!」
十字架カモン!
おいでませ、結界ぶった斬りブレード!
「結界カッター!でやぁぁぁぁ!!!」
やったぜ、結界斬れたよ!
「凄い!後はミサイルを…!」
全員が一斉攻撃をしようとした、その瞬間!
「蘇活『生命遊戯ーライフゲームー』」
何かが来る、そう直感した俺は叫ぶ!
「皆、散らばれ!!」
間一髪、弾の直撃だけは回避出来た。
だが、何処から攻撃してきた?
「レナ、あれ…!」
「!?」
ミサイルの影から、誰かが現れる。
紺と赤の服の銀髪の女性…いや、そんなことはどうでもいい!
「文!」
力なく地に伏している。
助けなくては!
「動かないで下さい。おかしな行動を取れば即、彼女を殺します。」
「くっ…!」
事情は解らないが、あの女性に文はやられた…!
そして、彼女は非常に強い…!
「さらに悲しいお知らせよ。」
ミサイルの影から、誰かが現れる。
十二単を着た少女が出てきた。
「輝夜…!」
あいつが蓬莱山輝夜…!
「あら、貴方が噂の不死身君なのかしら?初めまして。私が蓬莱山輝夜…元月の姫よ。で、こちらが八意永琳。私の側近よ。」
何処か気品がある声。
「そうそう、これ以上死人を出したくなければそこから一歩も動かない事ね。」
「どういう事!?」
「既に人が死んでいるのよ。ほら…」
近くに強引に投げられたそれは、明らかに知っている顔。
「ら、らぐなさん!?」
嘘…だろ?
「私に喧嘩吹っ掛けて死んだわ。格が違い過ぎるのよ。」
な…なんで…
「なんでらぐなさんが死ななきゃならないんだ!?」
「知らないわ、そんなこと。それよりも、後30分でミサイルは発射されるわ…急がないと。…と、急ぎたくても急げないものね。人質が居るし。」
くっ…!どうすれば…どうすれば!?
「さて、さらに絶望を与えてあげましょう。神宝『ブリリアントドラゴンバレッタ』」
弾が…!
俺は咄嗟に防御体勢を取るが、何時まで経っても来るはずの痛みが来ない。
恐る恐る、周りを見渡してみた。
霊夢が、魔理沙が、慧音先生が、妹紅が。
うつ伏せになって動かない。
「後は貴方だけね、不死身君。貴方の迷いが仲間を危険に晒したのよ。自分の無力を知りなさい。そして後悔するがいいわ。」
…俺は…無力なのか?
誰も救えず、誰も救われず、見ているだけしかないのか?
「大丈夫…次は貴方の番だから。」
俺のこの手は、誰も…誰も救えないのか?
「心が折れたようね。そこで見ているがいいわ。」
皆…皆、死ぬのか?
俺のせいで…皆…
「あ…うぁ…」
血に濡れた…俺。
それ以外は何もない。
…それを待つしか、ないのか?
「違う…そんな事、絶対にさせない…それを、それを見るくらいなら、俺は!!」
そんなの見たくはない、俺は皆が生きる世界を見たい!
幸せな顔を見たい!
だから!!
「死んだ方が何千倍もマシだ!!」
ー母体反応に異常。母体の安全を最優先します。ー
「な…なんだ?」
ーシステム『IED』、強制起動ー
「う、うわぁぁぁぁ!!!!!」
赤い光が、彼を包む。
…それは異常。
それは理不尽。
それは歪み。
…それは、全てを破壊せしもの。
「ヴォォォォォォ!!!!!!!」
次回予告
「Δ8…獣は月の下に慟哭する」
やっとこさ永夜抄本編ラスト!
変貌を遂げたレナの力とは…!?
お楽しみに!