@2…寒空に響く鎮魂歌
ユニーク…5000突破…?
嬉しい限りです♪
*2011,6/17,一部修正しました。
-???視点-
「…紫、やることはやったわよ。次は貴女の番よ。」
空間が裂け、彼女が現れた。
「…そうね…にしても、寒いわね…年増の身体には堪えるわ。」
少し寒そうに身体を震わせる彼女。
「全然年増じゃないじゃない!身体は若い娘のものなのに。」
それに彼女はぴしゃりと返した。
「精神年齢はとうにおばあちゃんよ。おばあちゃんどころか何十回も転生出来そうな勢いだけど。」
「それは私も同じようなものよ…ほんと、亡霊や妖怪で助かったわね。」
少し沈黙が続き、話題は変わった。
「計画は第二段階に突入、か…そっちは順調?」
「一応季節の固定は上手く行ってるけど…あの木は咲きそうにないわ。」
「…まぁ、じっくり行きましょう。『強いては事を仕損じる』って言うし。」
「それもそうね。」
‐レナ視点‐
「…ふぅ…」
レティ達と別れて2日。
景色に変化はなく、疲れが溜まる一方だ。
「手掛かりは0、か…」
解ってはいたが、改めてその事実を突き付けられると気が滅入る。
美鈴はと言うと…
「すぅ…すぅ…」
俺の背中で寝てらっしゃいます。
満足に休めていないから、眠いのも解る。
「ちょっと、そこのお兄さん。一曲聞いてかない?」
「ん…?」
バンド…ぽいな、似たような格好をした3人の少女がいる。赤…白…黄色じゃなく、黒。
キーボードに、トランペットに、バイオリン…ギターがないのは残念だが、プロの雰囲気が感じられる。
「キーボードなら任せなさい!リリカ・プリズムリバー!」
「トランペットが得意です、メルラン・プリズムリバー!」
「バイオリンだけしか弾けません…ルナサ・プリズムリバー。」
「「「3人揃ってプリズムリバー3姉妹!」」」
…そのままじゃん。
「というわけで、一曲聞いてってよ!合奏『プリズムコンチェルト』!」
おお、音色はかなり良いな…
「って弾飛んできたー!?」
3方向から飛んでくる弾を、美鈴を守りながらかわす。
「…んにゃろっ!!」
こちらも負けじと弾を放つが、なんせ片手間だ、命中率が低い。
「その程度で私達を相手にするつもり?甘いよ!ルナサ!」
「りょーかーい。神弦『ストラディバリウス』」
バイオリンからこの世のものとは思えない美しい音色が響く。
と、その時…
「身体が…動かない…!?」
身体が突如動かなくなり、倒れ込む。
雪が冷たい。
「決まったみたい。メルラン、頼んだわ。」
ルナサに続き、メルランがトランペットを奏でる。
「冥管『ゴーストクリフォード』」
「!?」
頭に響く、不協和音。
「う…が…!」
意識が千切れそうになる。俺は意識をしっかり手放さないように唇を噛んだ。
「…これでも意識が持って行かれないなんて凄いね。でも…」
続いたのはリリカ!
「私の前じゃ、それすら無駄だもの!騒符『ソウルノイズフロー』!」
さらに強くなった不協和音が、脳に直接響く。
「くっ…耐えられない…のか…!?」
身体が動かないし、意識が途切れそうになる…と大ピンチだろ、俺!?
その時!
「…うるさぁーい!!!」
音が、掻き消された。
「なっ!?私達の音が掻き消されるなんて!?」
「もう…寝られないじゃない!うるさすぎて寝不足になるじゃないですか!」
身体が動くようになったので、俺は身体を持ち上げて声の主を見た。
「め…美鈴…!?」
「玲奈さん、こいつらの音うるさすぎるんで、私が何とかします!」
美鈴はぐっと構え…突っ込んだ!
「接近戦なんて卑怯よ!?」
「うるさい音をガンガン鳴らす方が迷惑です!彩符『極彩颱風』!!」
回し蹴りを応用した…風攻撃!?
これならあの不協和音も聞かずに済む!
凄いぞ美鈴!
「こ、このままじゃ音が聞こえない!」
うろたえる姉妹達の後ろに…
「俺、復活!」
「「「うそぉっ!?」」」
相手が驚いている所悪いが、間髪入れずに俺はスペルカードを使う!
フランとの戦いの中で制御が効くようになった、あのスペルを!
「砲符『リヴァイバル』!!」
3人を包むビーム!!
「「「きゃぁぁぁぁ!!!!」」」
そのまま爆発が起き…
「バイオリンの弦が…!」
「トランペット…お気に入りが壊れたー!」
「キーボードがぐちゃぐちゃー!」
「「「やな感じー!!」」」
星になりました。
「これで安心して寝れますー!」
「え?そういう問題なの?」
と思ったつかの間に、美鈴は俺の背中に飛び乗ってまた寝息を立て始めた。
どれだけ寝れば気が済むんだろう…
咲夜さんの気持ちが解った気がした。
「全く…凄い音がしたから何かと思ったら…いつもの近所迷惑3姉妹だったのね…」
「ソウダナ!」
「!?」
…誰?この人?
次回予告
「@3…マグロじゃありません、アリス・マーガトロイドです」
アリス登場!
藁人形にごっすんする時は来るのか!?
お楽しみに!