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100万回死んでも生き返りますが、何か?  作者: らぐな。
第二章「永遠に終わらぬ冬」
16/123

@1…冬に舞う、2つの花

pv30000、ユニーク4500突破しました!


ありがとうございます!


*2011,6/17,一部修正しました。


「うぅ…寒いですぅ…」


「だったら咲夜さんに服でも借りればよかったじゃないすか」


俺と美鈴はトコトコと道を進んでいた。

美鈴は暫く飛ばしてくれてかなり進んだのだが、疲れたみたいだ。


今行っている道の雪はそんなに積もっていないのが救いだ。

が、冷たい風が身体に堪える。


美鈴が凄く寒そうにしていたので、俺は背広を背中に被せてあげた。

故に俺の上着はYシャツ一枚。

寒くないと言えば嘘だが、女性が寒そうにしているなら上着一枚着させてあげるのが男って奴だ。


「あ、ありがとうございます。」


美鈴の笑顔は癒しになった。


「今日は休もう…そこに洞窟がある。」


見れば、ちょうど良い感じの洞窟がある。


「そうですね。つっかれましたぁー。」




入った瞬間、熊に襲われそうになったが…



「のびてろっ!!」

「ちょっとお借りしますよっ!!」



熊の顔と腹に入る俺と美鈴の足。


ちなみに顔担当が俺、腹担当が美鈴だ。

…事前に打ち合わせた訳ではないのだが、自然にそうなった。


熊は気絶したのか、ドスリと倒れた。


「玲奈さん、強いですね!」


「そりゃ毎日フランとやりあってたらなぁ…」


専属執事らしい仕事は正直な話、それほどしていない。

代わりに、フランに『あそぼー♪』なんて言われて毎日の如く弾幕ごっこ(という名の本気の殺し合い)をしていた。


勿論だが、俺はフランを殺す気など更々ない。

だが、本気を出さないとフランを満足させられないのだ。


…それほどフランは強いのだ。


それのおかげか、最近骨折もすぐに治るようになってきた。

…が、美鈴の蹴りは試していないので本当の打撃にはどうなのかは解らない。


一応打撃のダメージのでかさは


美鈴>フラン>>咲夜さん>>越えられない壁>>パチュリー


と感じた。(あくまで個人的です)


パチュリーは蹴りとかパンチより辞書の角攻撃(別名『豆腐の角に頭ぶつけて死ぬ攻撃』)がかなり痛かったりする。



「これからどうするんです?」


「解らないけど…まぁとにかく今日は休もう。明日になってから考えよう。」


集めてきた枯木に霊掌で火を付け、暖を取る。


…にしてもこの力、中々便利だ。


上手く使えば武器にも道具にもなる。


「寝るか…」


俺は目を閉じた…






翌日。


俺と美鈴は相変わらず道を歩いていた。


雲一つない空。

小春日和って奴だな。



と、そこに。



「ふふんふんふん〜♪」


鼻歌を歌う人が。


頭に白い帽子か何かよく解らないものを乗せる、青と白のドレスの少女。


髪は淡い紫だろうか…?色が薄いのは間違いない。


そして、横には笑顔を崩さないチルノと同じくらいの背の妖精が。


が、この妖精…白い。


気付かれそうになったので、慌てて俺と美鈴は近くの草むらに隠れた。


「リリーはこの状況、どう思う?」


「…!……?………」


あれ?なんかおかしいぞ?


「やはりね…おかしいわよね…いきなり冬が来るなんてね。」


「………!………。」


「そうだよね…」




俺と美鈴は顔を合わせ、同時に呟いた。


「「何言ってるのか全く解らない(解りません)…」」




「……!」


「ん?誰かいるって?」


「………!」


「2人?」




「「気付かれた!?」」


瞬間。


「…みーっけ。」


俺達を見る、少女の姿が。


「ちぃっ!」



距離を取る俺達。



「そんなに逃げないで下さいよ。私達もこの状況に戸惑っているんですから。」


「…君達は?」


警戒を解き、話を聞いてみる事にした。


「私はレティ・ホワイトロックです。で、こっちはリリーホワイトです。リリーは言葉が特殊でして…普通じゃ理解出来ないんですよ。でもこっちの言う事はきちんと解ってます。」


どうやら妖精がリリーホワイト、少女がレティのようだ。


「…………♪」


「あ、今『よろしく』って言ってます。」


通訳が必要だなんて、中々不便だ。


「よろしくな。」


とりあえず、握手はする。

なんかぽかぽかしていて暖かった。


「…!………。」


「ふふっ、リリーはあなたの事が気に入ったみたいです。『かっこいいね』って。」


「…それは嬉しいな。で、君達はこんな事をした奴が誰か知ってるかい?」


「………!」


「『知ってたらそいつを倒しに行ってる』って。因みに私も誰がやったか知らないわ。」


…やはり彼女達ではない、か。

まぁ、黒幕がこんな所ほっつき歩いていたらいたで馬鹿としか言えないが。


「そうか…疑って済まない。」


「……!」


リリーはどうやら何かに怒っているようだ。


「『私は春を告げる妖精だから、このままじゃ仕事がなくなっちゃう』って。」


仕事の危機なの!?


「そうだな…俺達も、こんな寒いのがずっと続くのは嫌だしな…犯人を探して、何とかするよ。」


「私達も調べてみます。」


「……………!」


「あ、『そういえば貴方の名前は?』って。」


「彩埼玲奈だ。」


「……………!」


「『玲奈に不幸がないことを願う』って。」


「ありがとう。リリーとレティも気をつけて!」


「ありがとう!」



俺達は先に進む事にした。






それを見送ったレティは、リリーにこう言った。


「…リリー、仲間を集めましょう。場合によっては戦争を始めるかもしれないわ。」


「そうね。妖精最強の彼女も呼ばないと、ね。」


実は喋れたリリー。だが、喋らないというのも一つの才能だ。


「そうね、妖精最強の彼女も呼びましょう。…私の推測がもし正しいなら…相手は…」


レティは少し間を置き、続けた。





「『幻想郷最強』だから。」

次回

「@2…寒空に響く鎮魂歌」


あの3姉妹が登場!


お楽しみに!

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