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100万回死んでも生き返りますが、何か?  作者: らぐな。
断章「魔界にinしたお!」
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異常な世界の異常事態


PV29万突破感謝!


‐玄爺視点‐


 「やられおったか…!!」

あんな身なりの女子でも、この魔界という世界に適応できている以上只者ではない。

この世界は過酷な環境に置かれている。

まずは空気に含まれる『瘴気』…。魔法使いや悪魔には何も影響を及ぼさないが、耐性のない者には容赦なく牙を剥く。

瘴気は吸えば吸うほど危険、まずは距離感が掴めなくなり、やがて幻視、幻聴、極度の被害妄想などと程度が酷くなっていき…放っておけば錯乱または発狂し、死ぬ。


治療法は一つ、魔法使いに治療してもらうのが一番だ。

だが、この世界に住む者には治療は滅多なことがない限り必要はない。

この世界に住んでいるということはこの世界の生まれであることと同義…すなわち生まれつきの耐性があるわけだ。


二つ目、魔界という所は『力こそが正義』…つまり、力がなければ生きることすら許されない。

そんな弱肉強食な世界で生きていけている、その時点で一定の強さを持つ強者である。

…このルールに則ってすれば、今殴り飛ばされた彼に関しては放っておくしかない。


弱者であるのだから。


が、儂にも心はある…知り合って間もないとはいえ、見捨てるという選択肢は余りにも彼にとって失礼すぎる。


 「なれば儂が相手になろう!!」


もう少し、老体に鞭を打とう。


 「そうはさせませんよ」


ぬっ、この気…!まさか!?

直後に現れた者は、厄介すぎる者だった。

額に角を生やした、一見すれば鬼のそれと特徴が似ている。

赤白の和装をした、男性なのか女性なのか解らない中性的な顔立ち。


 「我はコンガラ!仏の我の力を以て、あの者を昇天させてやろう!」


そうして背中の刀に手をやるコンガラ。


 「させぬ!間に合ってくれ…!!」


神力の塊を、コンガラにぶつけるべく放つ。

が、儂も随分と老いた、とてもではないがこれで奴を止められるとは思えない。

その証拠に、塊は一刀両断された。


「老いたな亀!貴様の願いは叶わぬ!弱者は消える、これが真理だ!!」


もう一度同じことをしてみたがやはり結果は同じ、それどころか今度は追撃を受けるまいとコンガラが速度を上げて人間に迫る。


 「逝け人間!」


駄目だったか…







 「戦符『リトルレギオン』」






な、なんだ…今のは?

コンガラが、まるで鎌鼬(かまいたち)か何かに斬られたように突然、血を噴いた。




 「妙な感じがして来てみたら…なんでこんな所にレナが?」

 「ワカンネーヨ!デモ、ヒドイケガシテルゾ!」

 「そうね…この症状、瘴気だわ。それに打撲…かなりやられたみたいね。」


彼のことをよく知っている人物のようだ、彼の身体を診て、適切な判断を下している。

助かった…のか?


 「な、なによあんた!いきなり出てきて不愉快だわ!あんたもあいつのようにぴゅっぴゅぴゅーの…」

が、少女の言葉は途中で途切れた。

走ろうとした少女のすぐそばの地面が、埋没したからだ。


 「不愉快なのはこっち。次は当てるわ、さっさと退きなさい。」


脅迫にしてはかなり強めの威嚇射撃。

よほどこの少女は怒っているようだ。

 「ひ、ひぇぇぇぇぇぇぇ!」

それに気圧された少女は、一目散に逃走。

これを機と見たコンガラも撤退したようだ。


 「…貴方は敵じゃないみたいね。敵なら今が絶好のチャンスだったのに、攻撃しなかった。」

 「ああ…儂は敵ではない。」

この少女…見たことがない顔だが…?





 「自己紹介が遅れたわね。私はアリス。ご覧の通り魔法使いよ。」







‐霊夢視点‐


 「あんた達が邪魔をしなきゃ!霊符『夢想封印 集』!!」

 「だから話を聞いて…きゃぁぁぁぁ!!」

よし、姫一名撃破。


 「姫様!?よくも!蘇生『ライジングゲーム』!」

 「させないわ、境符『四重結界』」

 「っ!厄介ですね、貴女は!」

紫と医者はほぼ互角、と。


 「事情はよく解らないけど、私達を邪魔したのは確かだぜ!魔符『スターダストレヴァリエ』!」

 「躱しづらい弾を…!!」

魔理沙と妹紅も長期戦の気配。


 「加勢するわ、魔理沙!」

私は魔理沙の方へ向かいつつ、妹紅に向かって射撃。

 「2対1とか卑怯だ!」

 「不死のあんたに言われたくないわよ!」

いくら不死が相手でも、2人がかりでやれば…!


 「そうだ、流石にそれは卑怯だね。」


 「!?」

え…なんで…なんであんたがそこに居るの?


 「戦いを止めてくれないか、霊夢、魔理沙、そして…紫。」


 「おい…なんで…なんでお前が?」

魔理沙はその人物を見て驚いている。


 「珍しいわね。貴方から話しかけて来るなんて…いいわ、その意気に乗ってあげる。」

流石と言うべきか、この程度では動じない紫。


 「ありがとう。事情は全て僕が知っている。皆が怒っている理由も、この異変の顛末も。今こそその時だ…教えよう、全部。」


なにか臭うわね。

普段滅多に現れない彼が言うのだから。






「霖之助…全て話して貰うわよ。」



次回予告。

まさかのアリス、こーりん登場!


こーりんの口から語られる真実とは!?


レナはどうなる!?


というわけで次回

「真実とイレギュラー」


お楽しみに!

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