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100万回死んでも生き返りますが、何か?  作者: らぐな。
断章「魔界にinしたお!」
114/123

Search&Destroy!!

冒頭はたぶん見覚えある文だと思いますが、笑い飛ばしてやって下さい(^_^;




 「諸君、私は戦争が好きだ、好きで好きでたまらない、私は戦争が大好きだ。

あらゆる世界、あらゆる状況、あらゆる規模、とにもかくにも戦争が好きすぎるのだ。


戦列を成した兵の一斉掃射が迫る敵を撃ち崩すのが好きだ。

勇敢にも向かった敵兵が蜂の巣になった時は心が躍る。

強襲兵の操る魔物(モンスター)が敵の拠点を撃破するのが好きだ。

悲鳴を上げて燃えさかる家屋から飛び出してきた雑兵を魔法でなぎ倒した時など胸がすくような気持ちだった。

銃剣先を揃えた兵隊が敵の戦列を蹂躙するのが好きだ。

恐慌状態の新兵が既に息絶えた雑魚を何度も何度もザスザスと刺している様など感動すら覚える。

屈服した捕虜達を木製の十字架に吊るし上げていく様などはもうたまらない。

泣き叫ぶ奴隷達が私の振り下ろした手の平とともに本性を現した獣に食われていくのを見ているのも最高だ。

愚かな抵抗者(レジスタンス)共が雑多な小武器で健気にも立ち上がってきたのを領域(エリア)ごと跡形もなく消し去った時は絶頂すら覚える!


見下していたはずの愚民共に滅茶苦茶にされるのが好きだ。

必死に守るはずだった村々が蹂躙され女子供が見るも無残に殺されていく様は、とてもとてもそれはとても悲しいものだ。

外の物量に押し潰されて殲滅されるのが好きだ。

あの愚かな巫女共に追いまわされ害虫の様に地べたを這い回るのは屈辱の極みだ。


諸君、私は戦争を…地獄の様な戦争を望んでいる。

諸君、私に付き従う戦友諸君

君達は一体何を望んでいる?


更なる戦争を望むか?

情け容赦のない糞の様な戦争を望むか!?

疾風迅雷の限りを尽くし神の遣いの天使を殺す嵐の様な闘争を望むか!?」



 『戦争!闘争!!破滅!!!』



 「よろしい、ならば戦争だ!


我々は渾身の力をこめて今まさに振り降ろさんとする握り拳だ。

だが、この暗い地の底で何百年もの間堪え続けてきた我々にただの戦争ではもはや足りない!!



大戦争を!!

一心不乱の大戦争を!!



我らはわずかに2万に満たぬ敗残兵に過ぎない!だが!!諸君は一騎当千の強者だと私は信仰している。

ならば我らは諸君と私で総力2000万と1人の軍集団となる。


我々を忘却の彼方へと追いやり今を生きる連中を叩き起こそう!

髪の毛をつかんで引きずり降ろし眼を開けさせ思い出させよう!!

連中に恐怖の味を思い出させてやる!!

連中に我々の顔を思い出させてやる!!!


天と獄の狭間には奴らの哲学では思いもよらない事があることを思い出させてやる!!

2万の超人の戦闘団で世界を燃やし尽くしてやる!!


全魔方陣錬成開始!本隊『メルクリウス』進行開始!


出動!!全大隊、全規律(リミッター)解除!!

『忘れられた軍隊』総帥より全隊へ!

目標!!侵入者、魔界門周辺!!


作戦を開始せよ!!



征くぞ、諸君。」






 「…神綺様って、こんなにノリが良かったっけ…」


見事に某戦争狂のように大演説をしてみせた神綺に対して、神綺の部下である夢子はそう思ったそうな。




 「さて、正直な話、貴女の話を聞いてなかったら彼に興味すら湧かなかったわ…」


演説を終えたばかりの神綺は、今回の戦争を引き起こしたもう一人の張本人に対して言った。






 「ねぇ、アリス。」




-???視点-


 「え、殺していいの?」

 「どんどん殺していいんだって。」

 「何回も何回も、それこそ肉片になって血を全て引きずり出すまで殺すよ?」

 「いいのいいの。どんどん殺しちゃって。」

 「あは♪そぉれは楽しいね。ねぇー、夢月。」

 「そうだね、幻月お姉ちゃん。」


魔界でも生粋の狂者とされる姉妹…殺戮を生業とする姉妹が、牙を剥いた。




‐幽香視点‐


 「…で、この悪魔モドキはどうなるの?」


あの戦いの後、私と幽々子は沈黙していた悪魔…元人間だった者を無理矢理封印。

その封印儀式にある人物が協力してくれた。

宵闇の少女、ルーミア…彼女曰く「目には目を、闇には闇を。」らしく、悪魔モドキは真っ黒な球体に包まれている。


 「解らない…普通、悪魔に身体を乗っ取られたということになれば、元の人間の魂は悪魔と同一化してどうしようもなくなって命を奪うしかなくなる。でも今回は違う…まだ魂が2つある。」

 「つまりまだ救いようがあるって事?」

 「うん…それに、魂は争ってない…当分は大丈夫かも。外から刺激を加えない限りね。」

 「どう言う事なのかしら?悪魔にとっては損でしかないのに…」

 「解らない。本当にどう言う事なんだろう…」


事情は解らないが、とにかく今は経過観察が必要のようだ。





‐???視点‐


暗い…

本当に、周りが見えない…

深淵のまた奥にいるような、黒。


そう言えば、俺はあの後…どうなったんだ?


 「私に身体を明け渡しておしまい。」

お前、何勝手なことをしてくれてるんだ!

 「仕方ないじゃない。このまま放っておいていたら、貴方が死んでたんだし。言ったでしょ?依り代はそう簡単に手放さないって。」

知るかそんな事!大体お前は自分勝手すぎるんだ!

 「だって私、悪魔だもん。」

それが免罪符になるとでも思ってるのか!?

 「うん。」

こいつ、真正の馬鹿だ…⑨以下ってどういう頭だよ。

 「やたら強力な結界みたいなのかけられてるから、当分は動けない。うん、出番なしって所ね。」

ま、いい機会だ、しばらくサブキャラはお休み頂こうか。




‐レナ視点‐


 「おわぁぁぁぁ!!」


魔界に入って間もなく、俺は不気味な化け物に追われるようになった。

一つ目の蝙蝠みたいな奴から、人型のオオカミみたいな奴まで…

まさに魑魅魍魎に追い掛け回されていた。


 「…ちぃっ!!」


牽制がてら弾幕を張る。…って良く死んだ後でも弾幕張れるな、俺。

が、牽制では先頭を行く化け物(妖怪かもしれないがはっきりしないので化け物)を数体倒せる程度で、一向に数が減らない。


さて、どうしたものか…


ん?前に居るあれは…カメ?


 「そこの少年、儂に乗れい!!」

 「うぉう、カメが喋った!?」

 「細かいことは後にせい!とにかく儂に乗れ!」

 「わ、解った!」


俺はでっかいカメに乗る、同時にカメは空を泳ぐようにして飛び始める。

化け物たちは空にまでは追いかけてこないようだ、一部の翼持ちの化け物以外こっちに来なくなったので随分と数が減った。


 「カメさん、まだ敵が居る!」

 「じゃかましぃわ!儂は確かにカメじゃが、立派な玄爺(ゲンジイ)という名前がある!」

 「なら玄爺さん、あの敵は撃ち落としていいのか!?」

 「儂に任せぃ!!」


すると、玄爺から妙な力を感じた。

その瞬間、追手がまるで地面に引っ張られるように落ちていく。


 「儂に任せればこんなもん余裕じゃ!わっはっはっは!」


…事情はよく解らないが、カメさんが味方になりました。


次回予告。

玄爺を味方にしたレナ!

しかし、彼に異変が…!?


というわけで次回

「魔界の(おきて)


お楽しみに!

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