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100万回死んでも生き返りますが、何か?  作者: らぐな。
第四章「胡散臭い宗教ほど、面倒なものはない」
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□3…災厄の身代り


少しずつですがクライマックスに向かってますよー!


-霊夢視点-


「一気に片を付けるわ!」


使ったは良いが、早くケリをつけないとこちらが圧倒的に不利になる。


そうなることは解っているから、宣言通りに仕留める…!


「何のカラクリかは知らないけれど、当たらなければどうって事はないわ!」


なんか何処かで聞いたような台詞が相手から聞こえたが、私は当てに行くのではなく…触れに行く!


「私の身体だけが武器とは思わない事ね!」


軽く相手に向かって掌を向け、空気を押す。


瞬間、空気は圧縮され衝撃波となって零奈に襲い掛かる!


「忘れてた…!貴女は真空の鎧を纏ってるようなものだった…!」


零奈に波が当たり、零奈は吹き飛ぶ。


暴風ぶつけたようなものだし…飛ばない方がおかしい。


「…危なかった…神力がなかったら、今頃死んでたわ。」


零奈は立ち上がる。

…今まで3人を相手にしていたにも関わらず、疲れは来ていないようだ。


というよりも、あの身のこなしのよさ…まさか。


「…あんた、疲れも外に渡しているわけ!?」


「その通り。最近出来るようになったのよ。おかげさまでさらに長期戦に強くなったわ。疲れ知らずって凄いわね。」


「どうりで手応えがそんなにないわけね…!」


これは最悪の事態だ。

傷もなかったことに出来るだけで随分とやりづらいのに、長期戦に持ち込んで相手の隙を作る事も出来ないとは。


…!そうだ!


「解ったんならその鎧、さっさと外しなさい!」


弾を展開しながら零奈がこちらに迫ってくる。


「外してあげるわよ…」


私も随分と周りに感化された、こんな賭けにさらに賭けを仕掛けるなんて。


大穴中の大穴、レナやあの新聞記者風に言えば『当たれば奇跡、外れれば死』って所かしら。


「だけど後悔はしないことね!死んでも文句は言えないわよ!」


腕と足だけに力を、『あらゆるものから浮いた』力を集める。


「そこ!」


右腕を振るい…!


一撃を、入れた!!






拳を入れたのは溝尾からずれた部分だったが、それでも確実に腹に入れる事が出来た。


「吹っ飛べ!!」


渾身の力を込め、体重を右腕に乗せる。


「流石に…これは…耐えられない…!」


再び零奈の足が宙に浮く、だが今度は天に向かって身体が上って行く。


「ナイスよ霊夢!」


そして、この機を狙っていたかのように隙間が開き、零奈の身体が吸い込まれるように隙間の奥に消えた。



「…紫…ちゃんと閉じ込めたんでしょうね…?」


「当たり前よ。これ以上暴れられても困るもの。それよりも、随分息が上がってるわ…無理をしたみたいね。」


心配そうな表情を浮かべる紫。

それもそのはず、夢想天生の力は一点に集めるような…いや、容易に集められるような力ではないからだ。


「あんたが…役立たずだった…だけじゃない…」


「結界が砕かれるのよ?相性が悪すぎた、それだけのことよ。」


と紫と話をしていた所に、空から声がした。


「大変だ、大変なんだぜ!」


「あ、役に立たなかった人その2だ」


勝てたから冗談が言えるんだけど。


「冗談でも止めて欲しいぜ…っと、それより!レナがいないんだ!」


「!!」


どういうこと!?


だけど、それを考える時間はなかった。


レナがいない、その事実を知ったその瞬間。





「操神『オモイカネディバイス』」

「神宝『ブリリアントドラゴンバレッタ』」

「『インペリシャブルシューティング』」





私達は、意識を無くした。














-レナ視点-


「ども♪呼んだ?」


…率直に言おう。


…誰?





それもそのはず、レナは彼女のことをほぼ知らないと言っても過言ではないのだ。


なんせ彼女はまさに瞬殺されていたし…





「紹介しよう。彼女は因幡てゐ。兎だ。」


「兎は兎だけど、そこら辺にいる兎と同列みたいな言い方しないでよ…喋れて人と似たような姿な兎は珍しいんだよ?」


確かに、兎と言う割には人と似た姿だし、耳がピョコピョコ動いている…


ってあれ本物!?



「で、私を呼んだって事は良い儲け話があるってことでいいんだよね?」


「ああ。それがあれだ。」


研究所を指差すらぐなさん。


「投資みたいだね。施設はかなりの上物、未来はかなりありそうだね。今のままで大丈夫なような気がするんだけど?」


「それが、ある取引先がヤバめの所らしいと解ってな…そいつらと縁を切りたいんだが、そいつらが結構な額の資金を提供してたみたいで…」


「よくあるパターンだね。さて、此処からビジネスだ。いくら出せば良いのかな?」


「え?えっと…月々2000万円くらい資金提供受けてて…それがそっくりなくなるから…」


数字の部分だけ気持ち声が小さくなった気がするが、にとりはそう呟いた。




が、その後衝撃的な一言を聞くことになる!




「2000万?え?そんなものでいいの?」




『はぁっ!?』


俺、小悪魔、幽々子、椛が見事に驚愕のハモり。


「私ならその倍出すよ?月4000万、それでどう?」


「ほ、ほんとに!?」


にとりの表情に光が戻る。


「決まりだね!良いことにお金が使えそうで良かったよ!」


「あ、ありがとう!」


ガシッとお互いに手を握るてゐとにとり。


だが、1つ釈然としないことがある…



「らぐなさん、あのてゐって人、どれだけお金持ってんですか?4000万なんてポンと出せる金額じゃないですよ?」


「そうだなぁ…前に数兆円資産があるって言ってたぞ?」


「…ほわっつ?」




どの世界にも、お金持ちは居るんだな…そう思った瞬間だった。








-???視点-



「…良かった。にとりは大丈夫みたいね…にとりに持たせておいて本当に良かったわ。」


私特製の身代り人形…効果があると確認出来て良かった。


「…となれば、この人形を色んな人に渡すべきね…」


私はこっそりとその場から離れた。




次回よーこくー。


ついにあの人が動き出す!



というわけで次回

「□3.5…妖怪の山の日陰には」



お楽しみに!

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