第6話、少年時代2、召喚魔法
初めて街に出たが、僕に生まれ変わる前の少年は屋敷から出た事がなく街の記憶はなく、クレア姉さんが商店主に紹介してくれた。
母上が好きな物があったなら買いなさいと言って小銀貨3枚を渡してくれた。
この世界の貨幣は紙幣がなく硬貨だけで、円に直すと。
鉄貨 1円
小銅貨 10円
大銅貨 100円
小銀貨 1,000円
大銀貨 1万円
小金貨 10万円
大金貨 100万円
白金貨 1,000万円
母上に聞くと、夫婦と子供2人の標準家庭で大銀貨5枚、5万円もあれば暮らしていけて、物価は日本の4分の1くらいだ。
言い忘れたが、この世界は前世の中世ヨーロッパの前期に似ている。
転生してから今まではこの世界の事を知る事に力を注いできたが、此れからはこの世界の農業事情を調べてどう変えていけばいいか考える事にして大人になった時に備える事にした。
この世界では15歳で成人で、一人立ちするみたいなので僕もそれまでには何とか一人前になれるようにするつもりでいる。
早いものでこの世界に転生して1年が過ぎ8歳になり魔力が25になったので召喚魔法を試してみた。
現在召喚できる最強の動物、魔獣を召喚する事を念じて召喚すると、出て来たのはスライムで僕がガッカリしていると、クレア姉さんが。
「ゴミ処理をしてくれるから助かるわ」
確かにスライムは思ったより捕まえるのが難しく出て来たスライムは僕の言う事が分かり僕が。
「ゴミ置き場のゴミを綺麗にしてくれ」
そう言うとゴムマリのように飛び跳ねてゴミ置き場に行き、ゴミを包んで溶かして吸い取りゴミ置き場を綺麗にしている。
もう2匹スライムを欲しいと言われて召喚して我が家のゴミ置き場はいつも綺麗になっているが、僕の気持ちはスライムが農業に役に立つのか疑問で複雑だったのだ。
父上に農作業をしたいので。
「父上、裏庭の空き地を畑にして作物を作っても良いですか」
「作物を作るのか。構わん。好きにしなさい。それと、そろそろ剣術の稽古も始めないといけないな。明日から始めるから午後の3時頃に訓練場に来なさい」
「ええー! 剣術の稽古ですか? 」
「普通は5歳から始めるがマリュウスは身体が弱かったから今まで伸ばしていたが、此の1年間身体を鍛えていたので筋肉も付いて来た。俺の後を継いで領主になるので魔獣から領民を守るためにも剣術も強くならなければいかんぞ。」
確かに父上の言う通りで領主である俺たち家族は領民からの税金で暮らしているが、その代わりに領主は領民を敵や魔獣から守る義務がある。
父上は火魔法、母上は水魔法、クレア姉さんは風魔法で魔獣を倒せるが、僕は召喚魔法しか使えないので剣術で魔獣を倒さなければいけないのだ。
1年間体力作りに励んだので筋肉が付き丈夫な身体になったが、僕は前世で剣道をしていたが剣術の才能があれば良いが不安だ。
次の日、裏庭を見ると土は硬くとても畑にするには耕さなければ無理で、この世界に農作業の道具は鍬、スコップ、鎌などしかないので困っていると、頭の中に声がして。
「召喚する物を選びなさい」
え? 驚いていると目の前にパソコンの画面に似た画面が出て。
現在、召喚出来る物、魔力が増えれば農機具も召喚出来る。
魔獣、動物
もぐら魔獣、スライム
道具
鍬、スコップ
作物
トマト苗。キュウリ苗
何だとー! 召喚魔法で動物や魔獣だけでなく農作業の器具、機械や作物も召喚できるのか。
魔力が増えれば農機械も召喚出来るなら魔力が増えればトラクターも召喚出来るかも知れない。
やったぜ! 召喚魔法を授けてくれたアマリア女神様サンキュウー。
今回、召喚したのは硬い土を掘り起こしてくれるだろうと思い、モグラ、鍬、スコップ、トマト、キュウリだ。
モグラを見て驚いた。
何と前世のモグラと違い体長が50cm近く、俺を見ると念話で。
「ご主人様、何をすればよろしいのでしょうか? 出来たら名前を付けて下さい」
いやー! ビックリしたぜ。いくら異世界と言え召喚したモグラと意思疎通ができるとは、名前を考えて農作業を手伝って貰うのでノウちゃんにして。
「ノウちゃんでどうだ。この硬い土を畑にしたいので柔らかくしてほしい」
名前を付けるとモグラの身体が黄色く光り大きさが大きくなり倍の1mになり。
「名前を付けてくれてありがとうございました。早速土を柔らかくします」
ノウちゃんが土に潜り物凄いスピードで土を掘り返し、柔らかな土に変えている。
30分ほどで立派な畑が出来上がり、モグちゃんが自慢げに。
「どうです。立派な畑ができたでしょう。また用事があるときは呼び出して下さい」
ノウちゃんはそう言うと空間に消えた。
トマトとキュウリの苗を植えようとして、はたと気が付いたが、この世界にないトマトなどを収穫したなら両親とクレア姉さんが何というだろう。
悩んだが、此れからの為に僕が前世の記憶を持っていることを嫌われるかも知れないが話す事にしたのだ。
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