魔法との邂逅
「何でこんな夜中に出歩くんですか?」
「君が行きたがってたでしょ。」
「昼間は魔物出ないんですか?」
「基本的には出ない。はず。」
「昼でも出てくるならじゃあ昼で良かったじゃん!」
「夜の方が敵弱いから。」
こんな風に話していると、前方の茂みがガサゴソと動いた。
「任せて。」
師匠が右手を出す。
炎が上がり、茂みが燃え上がる。
断末魔の叫びが辺りに響き渡る。
「・・・師匠?大丈夫ですかこれ?」
「ごめん雷でスタンさせるの忘れた。」
「それどうなるんですか?」
「それは・・・」
周囲でいくつもの咆哮が響く。
「周りの奴ら全員寄ってくる。」
「ふざけんなぁ!」
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色々あって、夜明け前には戦闘は終わった。
「はぁ、はぁ、君避けるの上手いね。」
「ふぅー。もう言い返す気力も無い・・・。」
師匠の戦い方は凄かった。
電撃、真空刃、凍結、後なんか重力っぽいやつ。
とにかく手数が多い。そして、それを無駄なく活用していた。
正直最初のPONと同じ人とは思えない。
それでも四方から毒っぽいブレスとか、亀の甲羅が割れて出て来たどう見てもガトリングにしか見えないやつとか、レーザー光線みたいなのとかの流れ弾がありえない密度で飛んで来た。
流石にいくつかもらったが、致命的な負傷はない。
師匠の方は一度だけ、投げられた瞬間は手榴弾にしか見えない空中砲台に一発食らって左足の動きが明らかに悪くなっている。
「帰りませんか?肩貸しましょうか?」
師匠はホッとしたような顔で言った。
「じゃあ、お願いしようかな。」
師匠に手を伸ばしたその時。
視界が土塊と爆風に塗りつぶされた。




