戦い方
「面構えは立派だな。でも、お仲間に弱いって言われちゃって。」
「その通りだ。僕は弱い。」
「開き直るのか?」
「いや。」
右脚を半歩前に出して構える。
「お前がそれより弱いかもしれないじゃないか。」
『身体強化』
そして、全力で前に跳ぶのと同時に靴の裏で小規模の『精神暴発』を起こす。もちろん靴の裏は強化してある。
風が全身を叩くのを感じた。大丈夫、まだ音速は越えてないから衝撃波で自滅する事もない。
奴の反応が追いつく前に。
『精神暴発』
右の肘に『身体強化』を掛けて小規模爆発を起こし、さらに拳を加速させる。
「当たれぇ!」
思いっきり振りかぶってから打った右フックが、奴の頭っぽいとこを強打した。
手ごたえが薄かったが、ダメージは入ったらしい。明らかに距離を取られた。
「やるね。ちょっと本気出そうか?」
瞬間、黒い影が眼前に迫る。
即座に靴の裏と両手に『身体強化』を掛ける。真上に跳ぶ。そして空中で足を振り上げ身体を逆さまにする。そのまま靴の裏で強めに『精神暴発』を起こす。
直下の黒いシルエットに拳を叩きつける。右ストレートと呼ぶには乱雑すぎるそれを受けたそいつはさらに距離を取った。
『闇』
途端に意識が遠のいていく。
「お弟子くん!?」
ふらつく頭を押さえて言う。
「まだ、僕の負けじゃない。」
「負け惜しみか?」
暗転。




