旅立ちの前に(恒例のおふざけタイム)
「つまり、学園に行けば属性魔法が覚えられる、という事ですか?」
「蓋然性は高い。特に、君みたいに精神が多い人は。」
「行くしかねぇ!ちなみに師匠は?」
「そこの卒業生だよ?まあその前から6属性使えたけど。」
「現実は残酷だった。」
でもほぼ確定で属性が手に入ると思えば・・・行くか。
「可哀想だから行きはついていってあげる。」
「ありがとうございます!今はあなたに縋るしかない。」
「今はって何?」
「そのうちあなたより強くなります!」
「その頃には私もう死んでると思う。」
「何でそんな自信しかないんだよ!もうちょっと励ましてくれても良いでしょ、師匠なんだから・・・。」
「全く、君は。都合の良い時だけ師匠扱いか。」
「当たり前じゃないですか!」
「・・・私何でこいつ弟子にしたんだろ。」
馬鹿な会話も済んだところで。
「師匠は何してた人なんですか?」
師匠が目線を向けてきた。
「何してた、とは?」
「そのままの意味です。魔導師、とか魔女、とか詐欺師、とか。職業的な奴ないんですか?」
「最後のは聞き流してあげるよ・・・。そうだな、強いて言うなら役人かな。」
エリートかぁ。別に羨ましくないけど。本当に羨ましくなんてないけど。
「役人?」
「色素魔導師と呼ばれる人たちの事よ。私はその助手として彼女らの内一人の仕事の補助をしていたの。」
やっぱりおるんかいエレメンタルなんたら。古今東西厨二病ってのは変わらないらしい。なんだか特大ブーメランが刺さった気がす・・・いや、しない。しないったらしない。
「僕はどうやったらなれますかね。」
「色素魔導師っていうのはこの世界に来た瞬間から、色の名を冠する属性を持っていた人たちから選ばれるの。前提から無理。」
別に悔しくなんて・・・もういいや、悔しい。他人の才能が憎い。
「そんな君に少しでも戦える選択肢を増やすのが、魔導書なの。」
なるほど、つまり。
「師匠、今から出発しましょう。」
「そういうと思って支度はしてあるよ。」
「師匠!」
心の底から感謝した。
「でも今日は寝ようね。」
「・・・はい。」




