この鳥籠の中で
化け物が吹き飛んだ。そして、自分も吹き飛んだ。
「グハッ」
肺から空気が押し出される。
身体の前面がとにかく痛い。目が開かないし、右手の感覚なんて無い。
しかし、痛みはすぐに引いていった。
目を開ける。
血塗れでぼろぼろだった。服が。
「何で?需要ないはずなのに!?」
師匠が現れた。やはり服がぼろぼろで。
「何でこんな薄い同○誌みたいな感じになったか聞きたい?」
「まさか師匠が何かして!?」
だとしたら許さんこの詐欺女。
「違うに決まってるでしょ。」
じゃあこの破廉恥女は何でそんな堂々と立ってるんだ。色々危ないぞ、何がとは言わないが。
「とにかく家に戻るよ。」
「この格好で?やはり師匠は破廉恥女・・・。」
「もうマジでこの弟子置いていこうかな」
「ごめんなさい冗談です許してください」
その後黙って師匠についていった。
家で着替えを出してもらった。
「それで?師匠は露出癖がある訳ではないんですよね?」
「当たり前でしょ!あれは陽の光のせいなの!」
陽の光?
「当たるとそういう効果が?」
「無いわよ。君、咄嗟に強化なしで暴発を使ったから怪我したでしょ?」
「エンハンス?バースト?なんですかそれ。」
「自覚無しなら素質有りよ。」
何の話してんだよ。
「君が右手から出した爆発の事。あれをこの世界の魔法師たちは、精神暴発と呼んでるの。」
「大分危ない奴の響きですね。」
「それは皆思ってるから。後、無属性魔法としては強化もあるから。」
「どうやって発動するんですか?」
「メンタル、と呼ばれる精神力を消費するの。君は見た感じ多そうに見えるけど。」
「よっしゃあ!じゃあ他には何が使えるんですか?師匠めちゃくちゃ色んな魔法使ってたじゃないですか!」
「残念。君に基本属性の素質は無い。そして、特殊属性の鑑定は、私には出来ない。」
「やっぱり現実はクソだった。」
「そう投げやりにならないで。燃費の悪い無属性魔法でも、君の精神の量なら十分属性持ちとも渡り合える。」
「代償として・・・」
「危ない奴になれる。」
「もう嫌だこんな現実。」
とりあえず別な事考えたい。あれ?
「そういえば何で師匠は露出してたんですか?」
「君もね。話を戻すと、この世界の人間は陽の光を浴びている間、死んでない限りはあらゆる傷と病を治癒され続けるの。」
「すげぇ!永久機関が完成するじゃないですか!」
「・・・1000日間だけね。」
「どういう事ですか?」
「この世界の人は、1001日目に陽の光を浴びると、消えるのよ。」
は?
「いやいや、どんな冗談ですか。」
「陽の光を一切浴びない日はカウントされない。でも、その日一条でも陽光を浴びれば、その人のこの世界での寿命は一日減るの。」
「じゃあ僕は・・・」
「後999日以内にこの世界から脱出しなければ消えてしまう。今まで、一人もここから逃げ出す事が出来なかった、この妄想世界の中で。」




