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75 神代の法①

俺は竹本を助手席に乗せてSUVを運転していた。

「ずいぶんと良い自動車を持っているんだね」

「ええ、悪党を捕まえた時にそいつの乗っていたものをいただいたんだ、便利に使えますよ。


「ところでどこに行くんだね、教えてくれてもいいじゃないか」

「着いてのお楽しみですよ」


しばらく走ると俺は「神代の法」の駐車場に自動車を乗り入れた。


「へぇ・・・宮殿みたいな建物だね」

「新興宗教の建物ですよ」

「え?そんな所に何の用があるんだい?」

「ルシウスを潰す計画のためにです」


俺と竹本は自動ドアを抜けて受付に立った。


「教祖に会いたいんだけど」

受付嬢に話しかける。


「アポイントメントはありますか?」

「無いけど、教祖に田中暁が来たと言えば話は通るよ」


受付嬢は困惑しながらも電話で指示を仰いでいるようだった。


「教祖様から謁見の許可が下りました」

彼女はそう言うと先に立って廊下を歩き出し、教祖の部屋をノックして、俺が来たことを告げ、入室の許可が下りたので部屋に入った。


「やぁ、暁君久しぶりだね、元気だったかい?」

「仕事で忙しくてね、ここの菓子を食べにくる暇も無かったよ」


「ははは・・・ところでその方は?」

「この方は竹本さん、俺たちと志を同じくする人と言っても良いかな」


「ふむ、まぁお座りください」

教祖がそう言うと俺たちはソファーに座った。


「話がはやいけど、教祖はルシウスのスキャンダルをどう思った?」

「ん?うむ、ルシウスのスキャンダルは本当だと思っている、私も長年教祖をやっているわけではない、そう言う事情にはピンと来るよ、あれは黒だ」


「話がはやい、ここにいる竹本さんこそがあのスキャンダルを暴いた人なんだよ」

「おお・・・残念な結果になったことお察しします」


「ああ、いえ、詰めが甘かったと思っています、ところで暁君はどうしてこの方とワシを引き合わせたのだね」

「ああ・・・それは」


「私の能力についてだろう?違うかね?」

教祖は俺の話を遮って発言した。


「あたり、竹本さん、この人は俺と同じような能力を持っているんだよ」

「おぉ、あなたも暁君のような能力を?」


「はい、私の能力は洗脳です」

「暁君!私を罠にはめようと言うのか!!」


「ちがいます、違いますよ、教祖はもうだいたい飲み込めているんじゃないのかな?」

「うむ、ルシウスの社長を私の能力を使ってメディアの前で真実を語らせる、そうだろう」


教祖はにこやかな顔でこちらを見つめて来た。

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