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60 裏切り④

ヤクザたちは正面の運動場や二階に詰めていたようで、主戦場は玄関付近になった。

俺はスカーの弾を節約するために、ヤクザたちが持っていたAK47アサルトライフルを取り寄せて、みまに一丁、俺がもう一丁利用することにした。


一人が下駄箱のかげに隠れたが俺は下駄箱ごと、ヤクザに銃弾を叩き込んだ。

こう言う場合は大口径ライフルの貫通力がモノを言う


やがて他の隊員も駆けつけてきて、各々配置につき、手際よく相手を始末していく、玄関のヤクザが外に逃げ出したところで、一人の隊員が中央の柱に取り付こうとして駆け出したが、そこに二階から何かが三つ投げ落とされた。


「グレネード!!」

誰かが叫んだので全員が壁際に引っ込むと、連鎖的に爆発が起こり、俺たちの隠れている場所の窓にも細かい破片が当たる音がした。


「クソッ!アイツが巻き込まれた!」

「どうする!?」


「三班一度に出るぞ!!一班は玄関まで走り外の敵の掃討!二班はあいつを引っ張ってこい!!三班は階段を一気に登り二階を落とすぞ!!」

「三班!!階段の一番上にクレイモアがあるかもしれない!!気を付けて!!」

俺がそう叫んだのと同時に全員が動き出した。


俺は二班なので負傷者まで走りみまと一緒に回収する。

のこりは下駄箱付近で応戦している。


「再生!」

俺が叫ぶと再生のスキルが発動して、傷が回復していく。

俺は周囲を警戒してAK47を構える。


やがて銃声が少なくなりはじめ、静寂が当たりを支配した。

PMC隊員たちがぞろぞろと玄関に集まり始めて、そのうち何名かが負傷者を気にしてこちらに駆け寄ってきた。


「生きているか!?」

「大丈夫だ、傷が浅かったみたいだ、出血も大したことない」

「ふっう、良かった、こっちは誰も負傷していない、残りのヤクザどもは逃げ出したがまぁもう、手出しはしてこないだろう」


そう言っているうちにリーダーが近寄ってきて、負傷者のことを聞いてきたので、さっきと同じ答えを返した。


「フーッ・・・想像よりも大規模な攻勢になったな」

「ああ、戦闘スキルの高いものがいたんだろう、地雷とかな」


「その地雷だ、窓の爆薬もだ、いや、他にもあるが・・・お前何者だ?お前こそスキルが高い」

「ただの掃除屋だよ」

「惜しいな、ウチに入らないか?給料は良いぞ」

「残念だけどこの家業を続けるわけがあってね」


「そうか・・・気が変わったらいつでも歓迎する、もめごとにも手を貸すぞ」

リーダーはそう言って胸元のパッチを剥がして渡してきた。

そこには「Dog Shit One 」と書かれていた。


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