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58 裏切り②

俺たちはPMCのバンに乗せられて田舎道を進んでいた。

「おいお前、本当に奴らの潜伏場所がわかるんだろうな」


俺の視界にはあと30分と描写されている、探索のスキルだ。


車内は沈黙に支配されていたが、俺の耳には電子音が聞こえて来た。


「停車しろ!奴らのヤサの視界に入る、様子を見てくるから双眼鏡を貸してくれ」

「逃げるんじゃぁねえぞ」

「そう思うならその物騒なのを常に背中に向けていると良い」


俺はバンを降りてしばらく進み林の方に入って双眼鏡で探索スキルが示す建物を見た、その後林の途切れた所にしゃがんで地面を見つめる。


(踏み跡が複数あるな、大きさからして子供の物だろう、先の方は少しだが開けていっている、おそらく子供が遊んでいた校舎裏まで通じる通路だろう、この場合は正面から突入するとリスクが高すぎる、この踏み跡を進んで裏を取る)


バンに戻るとPMCの一人が声をかけて来た


「なにかわかったのか?」

「ここからは少ししか見えないが田舎の小さな廃校があってそこに潜んでいる」


「それで?」

「その先の林に踏み跡があっておそらくは校舎裏まで続いている、そこを通って裏を取り突入するってのはどうだ」


男たちは顔を見合わせている。


「悪くない、その作戦で行こう、こいつらの装備を返してやれ」

おれとみまは装備を身に付けてマガジンを確認した。


(先の戦闘で弾丸を大分消費してしまったな、慎重に使わないと)


バンからPMCが全員降りて装備を点検したりバシャバシャと弾丸を送り込む作業を行っている。

俺は先頭をきって踏み跡を進みしばらくしたころに校舎が目にとまるようになってきたので、隊列を停止させ、双眼鏡で様子を見させた。


「ん・・・ギリギリ人影が見えるな、屋上に二人いる・・・前方にしか注意していないように見えるな」

「だろう?このまま進めば裏が取れる」


再び歩き出して行き、校舎裏までたどり着いた。


「見る限り裏手には護衛がいないな廊下にも誰もいない、二階もだ、しょせんは素人だな」

PMCのリーダーらしき男がそう言って隊を指揮して藪から校舎裏まで茂みをかき分けて進む。


途端に俺の耳に警告音が鳴り、赤く光る箇所が現れた。


「まて!罠だ!」

そう言うと先頭の男がびくりとして停止し、人をかき分けて俺は先頭まで進んだ。


笹やぶをかき分けてそれを後ろの連中に見せつける。


「クレイモア地雷だ・・・危ない所だった」

「裏に人が配置されていないのはこのためだったのか・・・」

PMCのリーダーは額の汗をぬぐった。

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