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46 カルテルをつぶせ⑧

「本当にカルテルの頭を殺したんだな」


そう言いながら鈴木と田中が部屋に入ってきた。


「元々そう言う依頼だろう、潰すには全員殺す必要がある」

「まぁそうだな、しかしすごいな、息のあるものは俺たちでやったはずだが」


「まごまごしている暇はない、とろくさい物腰だろうがさすがにこれだけやると警察が来るだろう、引き上げよう」


俺たちは小走りに屋敷を抜けて軽トラに乗り込み、来た道を戻って行った。

小一時間ほどで廃倉庫に到着し、軽トラを停止させた。


「うぁーーー・・・ケツ痛ってぇ」

「痛いよね、絶対はれてるよこれ」

俺とみまが軽トラから降りて会話していると、鈴木と田中が座席から降りて来た。


「君たちはすごいな、ここまで大ごとになるとは思わなかった」

「傷も治してくれたし、不思議な能力を持つ人もいるんだな」


「俺たちは掃除屋だからな、丁寧に丁寧にきれいにする必要があるんだ」

「私も暁も家族を全員殺されたの、ありていに言えば復讐なんだよ」


「そうか・・・ありがとう」

鈴木と田中は手を差し出してきたので俺たちはそれぞれ握手を交わした。


「あっと忘れていた、このスキンヘッドの男はどうする?」

鈴木が指さした先には小刻みに震える男がいた。


「新興産業の佐々木はクスリに関しては思うところがあるらしくてね、持って行けばいい土産になるだろう」


「うん、これで解散だね」

みまがそう言うと、警官の鈴木と田中は軽トラに向かい、俺たちはスキンヘッドの男を引きずってSUVに乗り込み、それぞれ分かれて自動車で道を進んで行った。


新興産業に到着して、二階に上がると、佐々木が雑誌を読みながら煙草をふかしていた。

「おう、相変わらず早いな、カルテルをつぶしたんだろ?」

「ああ、それと土産だ」


そう言ってスキンヘッドの男を佐々木の方に突き飛ばした。


「カルテルの一味か・・・」

「そ、最後の生き残り」

佐々木の言葉にみまが答えている。


「情報を引き出すなり何するなりアンタの好きにしてくれよ」

「ふむ・・・そうだな、コイツから他のカルテルやヤクザもんなんかの情報が取れるかもな。

佐々木は床にふした男を見下ろしている。


「じゃ、報酬をもらうよ」

俺がそう言うと、佐々木はリーダーを出してきて金額が提示され、俺はそれを承認した。


「おぉ、なんだいい額じゃないか」

「お前な、警官二人とお前らでカルテルをつぶすなんざ普通はあり得ねぇんだよ、これだけの金額が必要な仕事なんだよ」


佐々木はあきれたような顔でため息をついた。

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