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35 狙撃銃

浦安雑貨店の地下で、俺とみまは銃を選んでいた。

「狙撃銃だって?扱ったことはあるのか?」

店のおっちゃんが当然と言った質問をしてくる。


「はぁ・・・狙撃銃を何に使うかは知らんが一朝一夕に扱えるもんではないぞ、射撃はもちろん調整や風による弾道変化を考慮しなきゃあならない」

「それは知っている、それでも必要なんだ」


「ふん・・・またぞろ変な依頼を受けて来たな、射程は分かっているのか?」

「狙撃場所は決まっている、標的までおよそ800mの距離だ」


「扱いやすくてその程度の距離からの狙撃ならL96A1だな」


おっちゃんは壁にかけてある特徴的なグリップの銃を指さす。


「それに合うスコープを選んでくれ」

俺がそう言うとおっちゃんは2-3見つくろった中から一つのスコープを選び出した。


「その距離だと一番万能に使えるのがコイツだな、ケラレも少ない」

「ケラレ?」


俺が質問するとなにやら難しい言葉が返ってきたが、ようするに覗いたときに見やすいと言うことだった。


「7.62㎜、500発は持って行け、練習にはそれでも足りないぐらいだがな、不足したらまた買いに来い」


俺とみまは釣り竿用のバッグに狙撃銃を入れて商店街を抜けて、コテージまで戻った。

部屋に入るとタトゥーペンを取りだして上着を脱いで、上裸になる。


「いよいよ書き込むところが無くなったな」

俺がそうこぼすと、みまが言葉を投げて来た。


「私が背中に書いたらどうなのかな?」

「うーん・・・多分俺自身が書かなくちゃだめじゃないかな」


それでも一応みまが背中に書こうとしたが、タトゥーペンは何の反応も示さない。


「なるべく半袖や短パンから見えない位置が良いんだよな、ああ、そうだ、足の裏にしよう」

俺は足の裏に文字を彫り込んだ。


「狙撃、これで良し」


さっそく狙撃銃をバッグから取り出し手に取ってみた、銃は手に吸い付くようで、構えてみるとほとんどブレが無くしっかり構えることが出来た。


すると自然に手が動き、薬室内のチェックをして、素早い動作で何度かコッキングを繰り返す。

「うん、やはり狙撃のスキルが正しく機能しているな」


「でも、やっぱり正確な距離で練習して、スコープの調整が必要だよね?」

みまが言うことはもっともなので、俺は同意の言葉を返して、狙撃銃を釣り竿を入れるバッグにしまい、部屋の隅に寝かせておいた。


「明日にでも山に行って射撃の練習をしよう」

俺がそう言うとみまも同意したので、明日は山に向かうことになった。

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