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32 拳銃とシステマ

俺は初めて触った拳銃を無意識に安全チェックし、構え方は店のおっちゃんに満点だと言わしめていた。


(なぜこんな動作が出来るんだ?何も考えてないのに身体が動いたぞ・・・そうだ、システマだ!システマは軍用格闘技で、銃やおおよその携帯武器を組み合わせて戦う武術だ、それで拳銃も扱えるんじゃないのか?)


目線をみまに送り、みまが気付いた時点で俺はしゃべりだした。


「実は俺には記憶が無いんです、以前何をやっていたのか全く覚えていないんです、もしかしたら銃を扱うようなことをしていたのかも・・・」


「ふん、記憶はないが身体は覚えていると言うことかの、それにしても十分な挙動をしておる、それならどんな銃でも扱えるだろう、どれ、選んでみろ」

「これで良いよ、今持っているこれがいい、何かどうとでも扱えるような気がするんだ」


「悪くない目をしておる、そいつはオーストリア製の拳銃でな、グロック17と言う型式番号だ、世界でもトップクラスに売れておる、扱いやすく装弾数も多い、いま言ったようにどうとでも扱える銃だ」

そう言った後でおっちゃんは壁にある小さなシャッターを開けて明かりをつけた。


「それをもってついてこい」

おっちゃんに付いて行くとそこにはシューティングレンジがあった。


「いまターゲットをセットした、そこの弾を込めてターゲットを撃ってみろ」


弾込めをしてスライドを引き、連続して弾丸を打ち込んでいくと、やがて銃はホールドオープンした、俺が銃を安全状態にしている間におっちゃんはターゲットを手に取り眺めていた。


「ほ、きれいにまとまっておる、みまにも負けんぞ彼女は天性のカンのようなものがあってな、射撃が恐ろしく上手い」


「私の銃はこれね、ベレッタ92、ちょっと古い銃だけど扱いやすくてグロックほどではないけど装弾数が多いのが好い所ね」


みまはベレッタを右手に握り銃口を斜めにして床に向けている。


「ふん、両方とも世界中で使われており破損の際も部品が手に入りやすい、良い選択だよ、お前のことは気に入った、名前は?」

「暁です」

「さとるか、またなんかあったらここへ来い」


その後でみまが銃弾を適当に買い込み、スーパー玉田の袋にグロックと共にしまい込んだので、俺はリーダーにカードを通しておっちゃんに支払いをした。


「まけといてやったぞ」

おっちゃんは腕組みをして笑顔でそう言った。


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