26 クスリの売人たち
新興産業の仕事を受けてSUVで車道を走っていた。
今回は小さなドラック販売組織をつぶす目的だった。
「小さな組織をつぶして何になるんだ、ちまちました金しか入らないだろうに」
「大きな組織としては小さな組織に手を出されるとメンツにかかわるの、それに段々成長していく可能性もある」
「俺たちにふらないで自分たちで潰せばいいんじゃぁないのか?」
「小さな組織でも抗争となれば身内が死ぬ可能性があるから、それに外注するのも小さいもめごとにはかかわらないって言う余裕を見せておくの」
「なるほど・・・それに俺たちに仕事が回ってこなくなるとから困るな、しかしここ2週間休みなく仕事が入るが何がそんなにもめごとが起きるんだ?警察は何やっているんだ」
「警察はね、ワイロとかもあるけどかかわりあいたくないんだよ、自分が死ぬ可能性もあるし、データ上で犯罪発生率はおおむね問題ないですって上に報告したいんだね」
しばらく自動車を走らせるとタギングだらけの廃倉庫が見えてきた。
視界の矢印はそこを示している。
「潜伏している奴は馬鹿なのか?こんな場所は誰かが潜んでいますって言うような外見じゃないか」
「馬鹿だからドラッグ売買になんか手を出すんだよ。
廃倉庫にSUVを乗り付けて、降車して半開きになっているドアの中に入る。
「動くなよ、お前ら何者だ」
薄暗くてよく見えないが男の声がしてこめかみに銃を突きつけられているのが分かった。
手をあげる動作からこめかみの銃をひねり取り男に2発銃弾を叩き込んだ。
すると2-3人の気配を感じたので、その方向に突っ込んでいく一連の動作がスムーズなため連中は対応できない。
右の方から銃弾を2発づつ叩き込んでいくと、後方から銃声があり、男の悲鳴が聞こえる。
みまが突入してきたのだろう。
俺は全員倒して振り向くと、みまが座り込んだ男の頭に銃を突き付けている。
「なんだ、打たないのか?」
「クスリの場所と、あとは依頼主に突き出せば多少喜ばれる。
「幸か不幸か生き延びちまったってわけか」
その後俺たちは男にクスリと金のありかを聞き出してそれらを持ち出し、自働車に積み込み、新興産業に向かって走り出した。
「おう、相変わらず仕事がはえぇな、それに構成員もつれてくるたぁ上出来だ」
「・・・毎日毎日よくもまぁ仕事が出て来るもんだな」
「警察が仕事している証拠だな、はははは」
「してない、の間違いじゃないのか?」
「暁、この世の中では警察が何もしないのが仕事なの、おかしいでしょ」
みまは笑顔を見せた。




