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2 タトゥーペン

「タトゥーを掘ればそのスキルが身に着くのか?どうやればいい」


「これを」


女神は金属でできたペンのような物を差し出してきた。


「それを持って書きたい文字を思い浮かべれば文字が身体に刻まれます、ただし、強いスキル程大きく書き込まれます、そしてそれに応じた痛みが伴います」


「そうそううまくはいかないってことか」


「それとこれを、このカードはこの世界で通用している身分証です、同時にあらゆる金銭のやり取りで使用できます、金額は異世界を救ったことに見合うだけの金額が入金されています、金銭面で困ることは無いでしょう」


身分証があるのは以前と変わらないが、映画なんかではこの身分証が無いと何もできないパターンだな、大事にしないといけない。


身分証を見つめていたら女神が声をかけてきた。


「私からお伝えできるのはこのくらいです、あと15秒で日本に転送されます、どうかご無事で」


女神がそう言うと俺は光に包まれて行った。

気が付くと薄暗い部屋の中にいた。


「・・・この感じ、住んでいたアパートか、窓ガラスが割られているし棚も何もかも散乱している、電気は付くのか?」


電気の紐を引いてみると何の反応もなかったが、小さい常夜灯のみが点灯して、以前よりも見渡しが利くようになった。

俺は畳に座り込んで考える。


まず第一にどんな文字を身体に刻むのかだ、企業ヤクザとか言う連中が支配しているのなら当然銃火器が当たり前に氾濫ハンランしているだろう、それに対抗できなければならない、銃弾を食らえば死ぬだろう、まずは攻撃より防御だ。

俺は思考を深くしていった。


どのくらい考えたかわからないが、結論を出すに至り、半裸になる。


「これしかないよな、チート使わせてもらうぜ!!」


文字をイメージしながらタトゥーペンを腹に付けたとたん激しい痛みが胸に広がった、叫び声を押さえることが出来ずに絶叫しながらタトゥーペンを胸に押し当てていく、文字は自動的に形を成して、痛みと絶叫を絞り出していく。


もう限界だと感じた時にタトゥーペンは止まった。

おれは息を切らせて畳に転がり、しばらく立ち上がれないでいたが、ようやく起き上がり自分の胸を見下ろした。


「これだろう・・・復讐を遂げるまでは絶対に死ねない・・・最初の文字は・・・不死だ!!」


割れた鏡に映った自分の胸には大きく「不死」と刻み込まれている、チートでも何でも関係ねぇ、俺の家族を殺した奴を滅するまではどんな文字でも刻んでやる、痛みなど食いつくせ、復讐のためならこの身体が文字だらけになっても構わねぇ!



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