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第十四章   校風

第十四章  校風


別府高校番長の鳥越を一撃で伸してしまった。段田はそのことは誰にも言わなかった。しかし、次の日、学校の段田に対する注目度が激変していた。別府高校は地元では学業が出来る学生が多いとされている。しかし、中には「高校デビュー」でニワカ不良がいたりする。勉強が出来て突っ張っている!なにに突っ張っているかというと下級生や同級生には「かっこいいい不良」「勉強は出来る不良」を演じていたいらしい。こういう連中は、各地元の中学時代,

本物の不良にはヘイコラしてるような連中でマンニと呼ばれる。マンニが張りぼて不良を演じてるような別府高校の不良グループだ。だが気が弱い。負けると分かると逃げる連中です。

鳥越を伸した段田は、マンニの恐れる対象になった。鳥越は、別府市全体の不良を相手にのし上がるような気の強い喧嘩も強い輩だったようだ。別府は温泉地。昔ながらのヤクザの気質もいまだに残る野暮な地域でもある。

その鳥越を病院送りにしたのだから高校では段田にたいしてのヘイコラが始まった。

驚いたのは段田の方で、いつも登下校を一緒にしてた緒方もいつも通りの澄ました顔つきでいるが何か言いたげでもある。

「昨日、番長をぶん殴ったよ」

段田は緒方にだけ自分から打ち明けた。

「知ってるよ」

緒方は、それ以上は言わない。

「溝上か?」

「いや、昨日、救急車が剣道部室まで来て鳥越さんと山崎さんを乗せていったそうだ」

「えっ?」

驚いたのは段田の方で

「そんなに致命傷だったか?」

「段田、、、今のところは鳥越も山崎も黙っていてくれてる。2人が殴り合ったことになってるそうだ。でもな、段田がやったことはみんなが知ってるんだ」

「チンバ剣道 溝上か、、、」

学生時代、先生も構内のことには閉鎖的にするが喧嘩の噂というのは背ひれ尾ひれを付けて構内を廻る。

「段田は、部外者の振りをするのが良いと思う。喧嘩を売ってきたのはあっちだし法律では正当防衛になるやろ?」

「見てたような事をいうよな、、、」

「だいたい分かるよ。段田のことは、、喧嘩をふっかけるような人間ではないよ」

幼稚園時代から一緒に居る緒方は恋人でも悟ってるかのように言った。


「緊急時避難ってやつだよな。法律で言えば」

別府は父親の話を切れ切れに聞いてたのを思い出している。

「医学部を目指すような人間は暴力は御法度らしいよ」

「つい、手が出てしまっただけだ」

「それで救急車?」


「溝上が焦ったんだろう?」

「読んだのは保健の先生らしい」


「もしかして、バレたら退学かな?」

「かもな!」緒方は冷静に判断している。


そして2人は教室に入っていった。


「パンパカパーーーーン!!」

「新しい別府高校番長 段田 誕生でーす。」

岸川が嬉しそうに近寄ってきた。ダンクラの教室中、割れんばかりの歓声にになっている。

「いやいや強そうだとは思っていましたが、、、段田君、一年生にして高校を締めるというのは別府高校始まって以来らしいですぞ!」

唖然としたのは段田、緒方の2人でさっきまでの真剣な話はすっ飛んでしまった。家政科6組の女の子達も「お祝い」と称してクッキーを焼いてきてくれた。


「なんで知ってるんだ。誰にも言ってないぞ」


「こういう話は早く流れるんですよ。ばんちょーう」

「、、、、、、、」

段田は無言になりながらも言葉を見つけて,やっと声を出した。

「俺はどうなるんだ?退学か?」

岸川は笑いながらはっきり言った

「なるわけないじゃん。先生も黙認した」


そういう学風 それが別部高校だった。

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