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BFF  作者: 遠藤 敦子
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 新卒から勤めた会社を2年目の3月末で退職し、社会人3年目の4月から派遣社員として働き始めて4ヶ月目となる。そんな私の元に高校時代からの親友である桜庭(さくらば)さなから1通のLINEが来た。

「えみる、聞いて! 私、優作(ゆうさく)くんと11月に結婚することになったの」

ここで言う優作くんとはさなの婚約者である、望月優作(もちづきゆうさく)のことだ。優作さんとさなは大学の同級生で、入学したばかりの頃に授業で席が隣同士になったことからお付き合いに発展したそう。私は今恋人がいないけれど、恋人がいた頃はさなと優作さんと私の元恋人とでダブルデートしたこともあり、私は優作さんとは面識がある。

「おめでとう! 良かったら今度ご飯行かない? さなの結婚祝いだし私の奢りで」

私はさなにそう返信し、カフェにて2人で会うことになった。



 日曜日、私はさなとカフェで会う。改めてさなから優作さんとの結婚について口頭で報告を受けた。

「おめでとう! 結婚式とかってするの?」

私が訊くと、さなは

「披露宴はしないけど、ハワイで写真撮って日本で1.5次会的なパーティーしようと思ってる」

とのことだ。

 そこでさなはウェディングフォト用のドレスやヘアアクセサリーを探しているようだけれど、なかなか好みのものが見つからないらしい。私はどのようなものがいいか訊いてみた。するとさなはシンプルで綺麗めな感じが良く、ゴテゴテしたものは好きじゃないと言う。

「……それなら私、ドレスとヘアアクセ作ろうか?」

私が申し出ると、さなは

「えみるが作ってくれるの? いくらでも払うから」

と驚きながら言ってくれた。私は派遣社員として働いているので、平日夜か土日しか作業できないのもさなは了承済みだ。デザインや費用についての相談もし、10万円(さなが途中で席を外してATMで引き出したお金)をさなから受け取る。次の土曜日に私の家でフィッティングや打ち合わせをすることになり、この日は一旦解散した。


 そうこうしているうちに土曜日となり、さなと私の家で会う。紅茶とスコーンを片手に談笑し、それからフィッティングを行った。ドレスはシンプルなキャミソールタイプのマーメイドドレスに決定。ハーフアップするとのことなので、髪飾りはドレスと同じ純白の大きくシンプルなリボンを作ることになる。リボンは当日のうちに完成したので、さなに完成品を見てもらった。大きさや形も希望に合致しているか確認し、さなは満足した様子だったのだ。

 

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