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第1章:旅のはじまり
・・・それは、果たして、いつごろ始まったのだろう?
ぼくの記憶によれば、
はじめて目にしたのはきっと、小学館発行の絶版図書・・・
『なぜなに学習図鑑』というシリーズの、スポーツに関する本だったはずだ。
そこには、
幼いながらも、リッパに波の上にて、一枚の板に立ってライディングする少年の・・・真剣な表情ながら、
実に楽しそうな写真が掲載されていたのだ。
そしてぼくはこのシリーズを、
メルカリやヤフオクで、高額で落札し、数冊、購入した。
このシリーズは、
種類ごとに人気に、大きな差があるとはいえ、
初版発売以来、50年近く経過していても、
当時の小学生だった読み手から、いまだ圧倒的な支持を集め、安く入手するのは、並大抵のことではない。
・・・「プレミア価格」がつけられているからだ。
ヘタすりゃあ、
「万単位」のカネが、いともあっさりと飛んでゆく(泣)。
波乗りのハナシとは、直接的には関係ないのであるが・・・
ぼくの母校、
矢板市立川崎小学校の、木造のアンティークな図書室から、
この物語は始まったのである。