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アルバート

お久しぶりです。

追加はしないとお話していたのですが…書いてしまいました。

すみません。

読んで下さると嬉しいです!

イイネ、ブクマ、評価、誤字脱字ありがとうございます。


今回はアルバート視点です。ジンのパパさんとなります!

よろしくお願いします!

わしはアルバート=フォン=ベロニカ。

ルドベキアの騎士団長を長年担っていたが、マクシミリアン国王陛下の譲位に伴い副団長に席を譲り、ただの騎士となってシルクジャスミン前王妃殿下が代理領主となった前王妃領主領についてきた。


ベロニカ領はジンが平民となってしまった事で一人娘となってしまい、婿をとる羽目になってぶつぶつ文句を言っていたが、満更ではなさそうな長女のカロライナに爵位を任せた。


「お父様は騎士としてお仕事するのが一番似合ってる!色々苦労したんだから爵位と領地は私に任せて好きなことすれば良いわ!脳筋万歳!!!」


と訳のわからない応援を受けた。

息子をしっかりと育てる事もできず、暴走を止めきれなかったばかりか娘に貴族の全てを背をわせる事になり申し訳無かった…。


「いや、ライナに爵位は譲るが、全てを被せる気はないぞ!前領主として代理で領地を守らせてくれ。それぐらいせねばお星様になったワイフに怒られるではないか!」


「相変わらずロマンチックね!お星様って…」


ワイフはわしには勿体ない女性だったのだ!絶対にお星様になっているに決まっている。


「ただでさえジンを守りきれなかったわしだ。頼りないかもしれぬが…。」


「お父様…。あの時のジン(バカ兄)のことは…誰にも救えなかったと思うけど??それに、ちゃんとずっと見捨てずに親としてフォローしてたじゃない。ジンが新たな使命を与えられたのはたぶんお父様への褒賞の部分もあったと思うけど…。ってかそれがなければ消されてたでしょ。あんなバカは。」


確かに…王族に楯突く脅威などいない方が国のためだ。それが許されたばかりか生永え、苦役で済まさせたのは奇跡に近い。わしが護送することまで折り込まれていたのだから。


「もう会うことは出来ぬがな…。ジンが騎士となれたのだ。それだけでわしは満足だ。シルクジャスミン王妃殿下には感謝してもし足りぬ。息子が騎士となり、娘が家を継いでくれる。わしは幸せ者だな。ワイフに自慢するぞ!」


「はいはい。人生終わりみたいな話し方しないで!あの3公爵よりも年下でしょうが。一人は息子に爵位譲ったけど、それは王女殿下を降嫁して貰うためで皆無駄に艶々してるじゃないの!」


「あいつらは悪魔と契約しておるのだ。絶対。」


わしは腕をさすった。だって、寒気が!!


「…。じゃあ譲位される陛下と宰相様やヘラニウム侯爵は?」


「あいつらはわしよりも年下だろう。」


「三学年違う位じゃない!?」


「あいつらは素晴らしい幼妻様らから若さを分けて貰っておるのだ。きっと。」


わしは後ろを振り返った。だって視線が!!


「お父様も再婚すれば良いでしょうが!?」


「わしにはワイフだけだ!身も心も捧げておる!」


「乙女か!?」


と結構激しい突っ込みを受け、信頼してるし、大好きだけど可愛い子には旅をさせよよ!と、ベロニカ領の事は私に任せて飛び立ちなさいと押し出される様に家を出された。家の使用人達も味方をしてくれなかった…。

わし…寂しっ。


この年で騎士として雇ってくれる家などあるのだろうか?と思いつつも求人を求めてとぼとぼと取りあえず王宮へ馬を走らせた。


譲位に対してのお引っ越しでバタバタしている王宮に気を引きつつも足を踏み入れる。

取りあえず、宰相らにでも聞いてみるかなと宰相の執務室のドアを叩く。身分を告げると入るように声をかけられた。


「失礼します。就任されたばかりで忙しい中、面会を許して頂き申し訳ない。ジェイコブ殿この度は晴れて宰相にご就任されたことおめでとうございます。益々のご健勝をお祈りいたす。」


「ありがとうございます。あなた様の御祝いが一番嬉しいですよ。何の含みもないコトホギなんて滅多に無いですからね。」


「いやいや。そんなことは無いぞ!わしにも下心はある!今日の登城もリクルートの為だ!」


「アル殿は本当に…。そんなに可愛らしくてどうするんですか?」


マジでヤバイなふわっと世代と真剣に言うな!恥ずかしいではないか。こんな年下にからかわれるとは…。


「すまん。」


「私の発言に素直に謝罪されるのはアル殿だけですよ。まったく…だから騎士団長を退かれることを反対したのです。絶対に悪い人に食い物にされてしまうでしょう。シルクジャスミン王妃殿下がとても心配されていました。アル殿がよろしければシルクジャスミン王妃殿下は陛下の譲位後クレマチス領の隣の王妃領を永久貸与され代理領主となられるのでそちらに騎士として来ていただきたいそうです。本来ならば私が付いていきたいところですが…守るべき者が出来ましたので、行けそうにないのです。頻繁には…ですがアル殿が王妃殿下のお側に居て下さるのならば安心です。」


「シルクジャスミン王妃殿下が…あの方はいつも手を差し伸べて下さるな。わしが少しでも力になるだろうか?」


「勿論です。」


ジャックよ。にっこり笑ってタヌキよりはと呟くのは止めてくれ。わしは聞かなかったことにした。


「よろしく頼む。」


「諸々の手続きはこちらで行っても良いですか?」


「ああ。わしはその手の事に疎いから…ベロニカ伯爵家は娘のライナが継ぐ事になっておる。継承に関しては娘と話して貰えると有難い。」


「ああ。ご心配なく。次期ベロニカ伯爵とは既に話はついています。それと、アル殿の身分についてもこちらで調整致しますので。ではこちらにサインを。」


「は?」


目の前には既にサイン済みの書類らが…うん?わしはさっき娘と話して家を出たのでは無かったのか??

気のせいか。そうか。まぁ、いいか。


「全てにサインすれば良いのだな。」


「確認されないので?」


「いいんだ。皆がわしの為に根回ししてくれたのだからな!それに、王妃殿下の意向であるのであれば疑う余地もない。利用されたとてそれも騎士として主に従うまでだ。後悔もない!!」


むしろ望むところだ。


「さすが、貴重なふわっと世代ですね。」


ジャックに褒めて貰い喜びながら、皆からの提案に了承の返事をしてサイン済みの書類を頼み、わしは王宮を後にした。移動日がわかったら連絡してくれるそうだ。


わしらの世代は上にクレマチス、ラベンダー、エーデルワイス3公爵の公子らの策士世代と、下にマクシミリアン王太子殿下、ヘクトル、レナードらの腹黒世代に挟まれていてふわっと世代と言われていた。どういう意味だろう?美味しそうって意味かな?と学園の同級生では皆で良く話をしていた。


上と下に頭が良さそうなのが多かったから、わし達の世代は体力を使う職業、技術職系を選ぶもの達が多く、歓迎されていたこともあって自由にさせて貰っていたと思う。

学園の教師らにもお前達はそのままで居てくれと良く懇願されていたしな。


策士と腹黒ばかりだと学園は大変だったらしい。


わしは見習い騎士として一から始め、騎士爵を授かり王宮騎士として勤め出した頃には3公爵等はそれなりに王宮で成り立てなのに当主として影響力を抜群に発揮していたし、ヘクトルやレナードも新人なのに部下を持っていて勤め出していた。

ついていく臣下達や部下達の顔色は悪そうだし、息苦しそうだったがなぁ。

大変そうだとお疲れ様です!と労いもかねて大きな声で挨拶していると…。


ふわっと世代癒される!と何度となく言われ、やっぱり雲みたいにふわふわしてるって意味だったんだなと同級生らと喜んでいたっけ。


我がルドベキアは基本平和だ。

しかし、ルドベキアが戦を仕掛けることは無いが仕掛けられることはあるのだ。そういう時は次はなど二度とそういう気が起きないぐらいに叩く。


本来、戦いになれば作戦を練って兵を動かすのは騎士団の仕事だが、王宮には策士に腹黒がウヨウヨいるし、敵であれば手加減無しで済むからと張り切って仕切っちゃう上層部だらけだったのでお任せすることがほぼだった。


だってこちらが考えても原案何処よって位に添削された作戦が返ってくるからな。早々にあきらめたのだ。


被害は最小に効果は最大に。


作戦を考えるのは結構だが、当たり前の事を策士や腹黒達は…裏の裏のそのまた裏の裏を!って結局表だと気づかない時があるのだ。

それ、表じゃんってわし達が言っても聞いてくれないのでそういう時は作戦など無視してだいたいの直感と力業で行ってしまう。


怒られるけど…大概はこれでうまく行くのだから仕方がない。

ちゃんと謝罪するし、普段は命令に従う。でも無理な時は無理。これを繰り返していたら策士世代と腹黒世代は解ってくれたみたいで、アルならば仕方ないとかアルだったらもう良いとか、アルはそのままで居てくれとか…なんだかんだ認めてくれるようになった。


わしに騎士団長を任せてくれる位に…しかもわしが勇退するまで勤めさせてくれた。

とても感謝している。

ジンの一件で信頼を無くしてもおかしく無かったのに…。誰も辞めろと言わず、わしが辞表を出そうとすれば引き留めてくれた。


これからのルドベキアはジャック世代とアレクサンダー王太子殿下世代、ニコラウス殿下世代もいる。スイートアッサム王女殿下世代の女性の台頭も楽しみだ。

きっとよい国になる。


わしは国の騎士では無くなったが、その代わり純粋に騎士として主のためだけに動く事ができる。シルクジャスミン様の為、全てを捧げよう。


そう思ってシルクジャスミン様に付き添って来たが…


「シルクジャスミン様の為、私を娶って下さりませ!アル様。不詳の身ではございますがこのコデマリ。シルクジャスミン様の永遠の唯一無二の侍女としてお仕えしたいのです!それには子をと求めず、奥を取り仕切る家も無いアル様がピッタリでございます。私、シルクジャスミン様が一番ですので、亡くなられたワイフ様を一番に思っていらっしゃるアル様のこと理解しておりますし、憧れております。よろしいですよね!?」


「…。」


左右と後ろまで振り返り確認したが…


「アル様はどこを見てもここにいるあなた様だけです。」


ピシッと指を指された…


「わし?」


「はい!」


「えー…っと…」


「はい!以外の受付はしておりません。」


「はい!」


ワイフよ。すまぬ。わしは…この年にしてまだ人生の荒波に揉まれねばならないようだ。

騎士として新たな使命を授かったが…使命とはいえ、わしの二番目のワイフだ大切にせねばなるまい。

もう少しわしの星として夜に輝いていて待っていてほしい。


アルバートは騎士団長としてこのお話に出てくる一番まともな大人なのに被害者の視点が多かったのでどうしても救いたかったのです。

次はコデマリ視点です!

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