表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
夢の続き  作者: 青獅子
高校1年生・春
14/27

第12話

「1年6組の石原紗奈です。マネージャーとして野球部に入りたいんですけど・・・」




入学式当日、紗奈が野球部のグラウンドにやって来て、小林監督にマネージャーをやりたいと直談判した。小林監督は「あなた・・・確か去年の文化祭で見た、伊藤くんの彼女でしょ!?」と紗奈に言ってきた。紗奈は「いや・・・違いますって!」と言ってきたが、俺はすぐに小林監督に呼び出された。そして、俺と紗奈と小林監督による三者面談が始まった。




「石原さんは今から行う面接に合格したらマネージャーとしての入部を認めます。伊藤くんも同席するように」


「監督!面接なんて聞いてませんよ!それに何で、俺も同席しなければいけないんですか!?」


「何でって・・・伊藤くんと石原さんはどんな関係なの?」


「え?どんな関係って・・・あいつとは、同じマンションに住む幼なじみです」


「そうなの?羨ましいわ・・・」


「羨ましいって・・・」


「な、何でもないわよ!これから石原さんと面接するから、伊藤くんは練習に戻って!」


「何でさっき、紗奈の面接に同席しろって言ったのに、すぐ戻らないけないんですか!?」


「・・・いい?これは監督命令よ。監督に逆らったら、あなたはこれからどういう扱いを受けるかわかってるわよね?」


「・・・はい」




俺は小林監督から言われた通り、練習に戻る。一方の紗奈は小林監督に連れられ、ネット裏にある監督室に入った。




◇ ◇ ◇




「では、これから面接を始めます」




私は小林監督に連れられ、ネット裏にあるプレハブ小屋に入った。ちなみに入り口には、『監督室』と書かれた札が貼ってあった。




「まずは石原紗奈(いしはらさな)さん、なぜ野球部のマネージャーになろうと思ったんですか?」


「元々野球が好きで、高校生になったら本格的に野球と関わっていきたいなっと思って、最短の近道である、マネージャーとして、野球部へ入部することを決断しました」


「わかりました。では、好きなプロ野球チームと選手を教えてください」


「好きなチームは東京スパイダースで、好きな選手はスパイダースの川原(かわはら)選手と山根(やまね)選手です。OBですと、宮森(みやもり)さんのファンでした」


「・・・名古屋でスパイダースのファンは珍しいですね。ちなみに、私はドジャースのファンです。では、家族構成を教えてください」


「両親と、小学6年の妹がいます」


「続いての質問です。野球部のマネージャーという仕事は体力的にも精神的にも大変ですが、3年間やり抜く自信はありますか?」


「はい」


「最後の質問です。本校の野球部は部内恋愛が禁止ですが、それを守り抜くことはできますか?」




え!?何それ、ちょっと聞いてないよ・・・そんなこと。大体私、優太のためにマネージャーになろうと思って入ろうとしたわけなんだけど。でも、別に他の男漁りにマネージャーになろうとしたわけじゃないから・・・




「はい、大丈夫です」


「・・・わかりました。しばらくは仮入部という段階になりますが、入部を認めます。石原さん、面接お疲れ様でした」




私が無事、マネージャーとして名古屋東高校野球部への入部が認められた瞬間だった。




◇ ◇ ◇




夕方、練習が終わると俺は早速スマホに手を出した。LINEを見ると、一足先に帰宅していた紗奈からメッセージが届いていた。




『優太、今から大切な話があるの!』


『私、マネージャーの入部面接受かった!』


『でも、まだ仮入部の段階なんだけどねー』


『それに、恋愛禁止だって言われた・・・』




俺は紗奈からのメッセージを確認し、『よかったな』というメッセージを送ったのは言うまでもない。そして・・・





それから数日後、紗奈の他に2人、女子マネージャーが入部し、俺たち野球部員は計3人の女子マネージャーのお世話になることになったことも書き足しておこう。

紗奈が好きな球団や選手のモデルについては、色々お察しください。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ