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プロローグ
ここは、マディシナ村。
マディシナ村の周りには、森がある。森が他の村とマディシナ村の境界線だった。
その森の中に、一軒の小屋がある。
小さな小屋で、周りには広い庭があり、そこにはたくさんの花や薬草が植えられている。
そこがこの物語の主人公、フロウ・アイーネの家だ。
フロウは癒しの魔法が得意な、美しい魔女だった。
髪は烏貝よりも濃く、艶やかな黒。
瞳は森の中にある湖よりも澄んだ青い色。
しかし、彼女は"悪い魔女"だということで、有名だった。
マディシナ村の人々は、フロウを嫌っていた。
彼女が"悪い魔女"だったから。
フロウも人間を嫌っていた。
人間は"くだらないこと"ばかりをすると知っていたから。
この物語は、ある夜の日から、始まる。




