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恋する猫  作者: 佐藤 鈴
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02 出会いは雨の中

 神様は残酷だと思う。どんなに願っても叶えてくれなかった。この世に神様なんているのだろうか…。もし、いるのなら何故……。


「綾香~?お兄ちゃんだぞ~。」

「お兄ちゃん!?来てくれたの?ありがとう!」

「約束しただろ?」

「うん!けど、、、お兄ちゃんは忙しいから来れないって叔母さんが、、、」

「綾香?あんな婆の言うことを信じちゃダメだぞ?」

「うん…。私はお兄ちゃんを信じるよ!!」


 綾香は俺の愛しい妹。俺は友達から、シスコンって言われてる…。実際にそうだと自分でも思う。それほどに、綾香が可愛くて仕方がない。こんなに可愛い妹を苦しめている犯人は、あのクソ婆だ。クソ婆はじいちゃんの財産を独り占めしたくて、俺と綾香の両親を殺した。交通事故で死んだけど、実際はその裏にクソ婆がいた。その交通事故に巻き込まれた綾香は、脳に障害がおき命は長くないといわれた…。


 事故から2年後、俺が中学3年、綾香が小学5年の冬に綾香はこの世を旅立った…。綾香の死を受け入れることが出来なかった俺を支えてくれたのは、綾香が入院していた病院の看護師さんたちだった。看護師さんたちに支えられ、励まされ、俺は綾香の分も生きていくと決めることが出来た。


 綾香がこの世を去ってから4年、俺は看護の専門学校の通っている。綾香のように苦しんでいる人を支えたい、俺を支えてくれた看護師さんたちのようになりたい…そう思って、苦手な、嫌いな勉強を頑張って入学できた。入学してみるとやっぱり男は少なく、同じ学年には、俺と響、冴の3人だけだった。俺たちは、男3人で仲良く1年を過ごした。1年で色々なことがあった。実習に行き、凹んで、励まされたり、励ましたり…。そして、響が同じ1年生の華鈴と付き合い始めた。リア充爆発しr……。。

長いようで短かった1年も終わり、2年生になった。俺はジャンケンで負けて、自治会長をやることになった…。


 10月になり、文化祭が近づき自治会の仕事が増える。

「優希~~!!起きろッ!」

響に起こされて、自分が自治会の仕事中に寝ていたことに気が付く。

「わりっ!」

「たっく、最近寝てんのか?これ、終わらせておいたから今日は終わりにしようぜ?」

「そうだよ~。優希、寝なきゃダメだよ~??」

「響も華鈴も悪いな…。自治会の役員じゃねぇのに…。」

「優希~~?僕は~~??」

「冴は役員だろっwww」

「気にすんな。・・・それより、時間!」

「やっべ!!」

時計を見て焦る俺たち。19時までに学校を出ないと、事務の人に怒られてしまう。なんとか、19時ぎりぎりに間に合い、4人で駅に向かって歩き出す。

文化祭について話をしていると、雨が降りだした。

「うわっ…雨かよ…。傘とか持ってねぇし…。」

「私は傘持ってるから、響と入るね~。」

華鈴と響はラブラブかっ……冴は…

「本番は雨、降らないといいねぇ~。」

「そうだな……て、傘ないなら走るぞ!?わりぃ、俺らは先に行くわ!」

「おうっ。お疲れさ~ん。」

「うん。お疲れ様~。」

とりあえず、冴を引っ張って駅まで走る。駅に着くと、突然の雨のせいで、2人とも濡れていた。

「濡れちゃったね~。」

「そうだな…。とりあえず、タオルかハンカチ持ってるか?」

「ん~?あっ・・・忘れた…。」

「はぁ…俺のタオル貸してやるから、濡れたとこ拭け?」

「ん~?ありがと~。じゃぁ、ありがたく借りるね~。」

俺はマイペースな冴にタオルを貸した。

 俺たちが濡れたとこを拭いていると電車が来た。

「やっべ…電車来たわ!タオルは明日でいいからな。じゃっ、今日はありがとな!」

「タオルは洗ってから返すよ~。優希もお疲れ~。」

俺は、ぎりぎり電車に間に合った。が、電車に乗ると“駆け込み乗車はおやめください”のアナウンスが流れた。周囲の人に冷めた目で見られ…、この状態に耐えられなくなり、車両を変える。


 電車に揺られて役20分」で最寄り駅に着く。駅を出ると、やはり雨が降っていた。駅から家までは歩いて5~10分くらいのため、いつも歩いている。今日は雨が降っているため、いつもと違う道を通って近道をした。すると・・・・・・


  みぃ~~………。


 猫が弱弱しく鳴く声が聞こえた。周囲を見回し、その声の猫を探すと、物陰に震えながら座っている猫がいた。





 

三月に入って初めての投稿です(*´ω`)


やっと主人公、優希の登場です!

これから、優希と猫はどうなるのでしょうか?

優希は出会った猫をどうするのか・・・?


少し本編と現実の季節がずれてしまいました・・・(´・ω・`)


まだまだ未熟ですが、これからもよろしくお願いします。


    佐藤 鈴 (=^・・^=)ミャー

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