第1話 見知らぬ森で
こうやってネットに小説をあげるのは初めてなので、誤字脱字や違和感のあるところがあれば指摘、質問してくれると嬉しいです。
異世界転生をして気ままにスローライフを送る、そんな小説をネットや本屋で見かけることがある。疲れている現代人にとってはスローライフと言う言葉には憧れがあるのかもしれない。しかし、私は別にスローライフを送りたいとは思えない。理由は簡単、暇なのである。最初の1、2週間は楽しいだろう。ゆっくり好きなことをして過ごすことができる。だか1ヶ月も経つとどうだろうか。多分退屈で仕方がない。田舎でゆっくりと暮らしたいといざ引っ越したはいいものの実際暮らしてみればコンビニもスーパーも遠いし、ご近所付き合いも面倒くさくて結局都会の方が楽だったというのと同じようなものだ。じゃあ、もし異世界転生したらどうするのがいいのだろうか。そう、仕事である。毎日の刺激を求めるには働くしかない。いっぱい働いてこそ休日が楽しいし、スローライフに憧れを抱くことが出来るのだ。自分が汗水垂らして働くからこそ食事のありがたみを感じ、人生に絶望し、希望を持つことができる。生き急ぐのになれてしまった現代人は、多分今更ゆっくり生きるだなんてことは出来ないのだろう。
さて、どうしてこんなにも急に自論を語り出したのかというと、理由は簡単、現実逃避である。
事の発端は数分か数時間前に遡る。
「、、、あつい。」
せっかく1週間も仕事を頑張ったのに、最近の世界は本当に暑い。これなら家に籠ってダラダラ本でも読んでおけばよかったなどと今更ながらに思う。
汗ばむ体を引きずりながら、なんとか家に帰ろうと信号を渡る。
その時だった。
唐突に体に来る刺激にフラフラとしていた思考が一気に覚醒する。視線の先には、トラック。車体に血が着いていて、おそらく私のだろう。そんなことを考えているうちに、意識は少しずつ遠のいてゆく。
そして暗転
目が覚めると見知らぬ森に寝転んでいた。もしかしてよく聞く転生というものだろうか。そんなことを考えながら、今に至る。
もし死んでないとしたら、私は病院、または自宅にいるはず。ならばやはり信じられないが転生したというのが自然なのか?まぁ確かに、よくある感じでトラックに轢かれたけれども、猫とか誰かを庇ったわけでもなければトラックの信号無視でもない。暑くて信号が赤に変わったのにも関わらず気付かず渡ってしまった私のただの不注意だ。トラック運転手はたぶん車体の高さで前に私がいることに気づいてないので、人を轢くという記憶を持たせてしまった運転手さんに申し訳なささえ感じる。
「ごちゃごちゃ考えててもお腹空くだけだし、とりあえず移動するか。」
そんなこんなで私は現実逃避を中断し、ここがどこか調べるため、移動を開始した。