名も無き兵士より未来の誰かへと告ぐ
大東亜戦争別名太平洋戦争
日本では、一番大きな戦争その戦争では、数多の人間が亡くなった。
この物語は、早く世界が平和になって欲しいという思いを込め書いてみました。
戦争の悲惨さを知って貰える様にという思いもあります。
戦争を経験したことのない私ですが、想像力を働かせ。書いて見ました。
それでは、未来の誰かへをお楽しみください。
『私は、生きていた、確かにこの世界に時代に生きていた。』
この言葉から始まる手紙を僕は、祖父の遺品を整理をしていると見つけた。続けてこう書いてあった。
『この戦争で私は、死ぬだろう、絶対に生き残ることは、できない最早、我々の理想の国家は、帝国は、実現することは、あり得ないだろう。
もしかしたら、私たちが子孫共々、消されてしまう可能性すらある。
この手紙を読んでいる人間がいるのだとしたら、私たちのことを忘れないで欲しい、もしかしたら、読んでいる君は、何十年、何百年か先の人なのかもしれない、もしかしたら、我々の子孫なのかもしれない、もしかしたら、我々の敵かもしれない、だが、どうかこの願いだけは、聞いて欲しい、どうか、我々を、我らが大日本帝国のために、散っていった仲間たちの事を忘れないでくれ。
我々は、これより、大平洋の島にて連合国の兵士を迎え撃つことになるだろう、我々は、善戦をすることもできないだろう、生きていたら、私が、どんな者が仲間だったのかをいい回るだろうだが、私は、死ぬだから申し訳ないがこの仕事を君にやってもらえないだろうか、もし、嫌だったら、どうか、覚えてもらうだけでもいい私たちの帝国を忘れないで欲しい。』
と綴られた、手紙だ、この手紙は、あの時代の誰かが自分たちの事を忘れずにいて欲しいと言う気持ちを込め書かれているように感じた。続けて、もう一枚の手紙も読んだ。
『私は、生き残ってしまった。そう私は、生き残ってしまった。いや、違う私は、確かにあの島で死んだ死んだのだ、餓鬼となった仲間たちを殴り殺し絞め殺し撃ち殺した、その時点でもう私は、この私は、死んでしまった。ここにいる私は、もう元々あの島に向かっていた私ではない、気の合う仲間、親友だった仲間を殺した亡霊だ。
辺りを見回して気づいたこの戦いで生き残ってしまった者は、居ないと言うことに、未だ皆あの島で戦っている、皆あの島に魂が取り残されてしまっているのだ。
どうして、私は、生き残ってしまったのだ。私よりも生き残るべき者は、沢山いた。
私より、賢い者もいた、その者は、きっと後生において世の中に残るような事を成し遂げただろう。
私より、優しい者もいた、その者は、後生のこの国の発展に役に立っただろう。
私より、厳しい者もいた、その者は、後生において教育の礎を築くことができただろう。
私より、指揮を執るのが上手い者もいた、その者は、高名な軍師となったどう。
私より、強い者もいた、その者は、後生に戦いの天才といわれただろう。
私より、人情深い者もいた、その者は、後生の道徳を発展させただろう。
私より、家族に愛されていた者もいた、その者の家族は、きっと悲しむだろう。
私より、家族を愛していた者もいた、その者の家族は、きっとその者の事を忘れないであろう。
私より、愛国心があった者もいた、その者は、きっと後生に残るような、愛国者だっただろう。
私より、音楽の才能がある者もいた、その者は、聞いた者全てを魅了する音楽を作っただろう。
私より、詩の才能がある者もいた、その者は、後生にこの戦争の恐ろしさを伝える詩を作れただろう。
私より、我が強い者もいた、その者は、きっと後生には、政治家にもなれただろう。
私より、強欲の者もいた、その者は、後生に名を残す大金持ちになれただろう。
私より、卑怯な者もいた、その者は、政治家の汚職を暴露して国を綺麗にしただろう。
私より、口が上手い者もいた、その者は、外交官として歴史に残るような大活躍をしただろう。
私より、商才がある者もいた、その者は、きっと三大財閥を超えるような財閥を作れただろう。
私より、生きるべき者もいた、その者は、私の親友だった。予科練の時代からの。
私より、生きなければいけなかった者もいた、その者は、この島に来る前に娘が生まれたと言っていた。
私より、生きるはずだった者もいた、その者は、愛する彼女ともうすぐ結婚で来ると言っていた。
私より、世渡り上手な者もいた、その者は、きっと私よりも幸せに暮らすだろう。
私より、金がある者もいた、その者は、戦後の処理に協力しただろう。
私より、顔のよい者もいた、その者は、その顔で、数多の女性を虜にしただろう。
私より、戦い慣れていた者もいた、その者は、もっともっと活躍できただろう。
私より、明るい者もいた、その者は、きっと戦後の発展の為沢山の人を勇気づけただろう。
私より、冷酷な者もいた、その者は、優秀な裁判官に成れただろう。
私より、私より、そのような事を考えると私の考えは、止まらなかった。
これを見ている君は、どうか、どうか、私のことを呪ってくれ、お願いだ。
私のことを、屑だと思ってくれ罵ってくれてもいい、数多の天才たちではなく生き残ってしまった私をどうか、どうか、呪ってくれ』
このように書かれた手紙を読み終わると「ねぇなにやってんのささっと片付け手伝いなさいよ」
と言う姉の声が階段下の奥から響いてきた。
下の階の掃除を手伝っていると倉庫の中に隠し扉のような物を見つけた隠し扉と言っても床についている扉に南京錠がついていてその上にタンスが乗っているというだけの物だ。
取りあえず、タンスをずらして、南京錠の鍵を探したが、見つからなかったので南京錠を叩き壊した。
そしてその扉を開けるとそこの中には、軍刀と軍服そして封筒が入っていた。
封筒を持ち上げるとその風で扉の中の埃が舞い上がった。
「げほ、げほ」と咳をしてその封筒を開けた。
その中身は、手紙だった。
掃除が一段落をしてから僕は、手紙を出した。
「何その手紙」と姉は、聞いてきた。
「倉庫の中で見つけた」と答え僕は、その手紙を読んでいた。
『未来の誰かへ
すまない、すまない、すまない私が、生き残ってしまった。
この戦争で、大東亜戦争で私は、どうして生き残ってしまった。
どうして、どうして、どうして私だけが、あの地獄から帰ってきてしまったんだ。
私には、もう帰るところも残っていないと言うのにどうして、どうして、どうして
私だけが、此処に帰ってきてしまったんだ。
私よりも、生き残るべき者も、生き残らねばならない者も全て消え失せてしまった。
そうして、私だけが、残ってしまった。
ともに死地を乗り越えた戦友もともに酒を飲み笑い合った友も皆私だけを残し逝ってしまった。
どうしてだ、どうして、皆私を置いていって先に逝くのだ。
私になにを望んでいる何の意味があって皆先に逝ってしまうのだ。
私が、互いに冗談を言い合い互いに笑い合うそんな戦友は、もういないのだ。
どうしてだ、私は、どれだけいつまで、一人で孤独に生き続けねばならないのだ。
どうして、君たちは、逝ってしまったんだ。
どうして、どうして、どうして
どうか、私のような物を作らないようにどうか、どうか、もう戦争が起こらないようにと
どうか、どうか、これを、読んでいる君は、世界の平和を日本の平和を望んでくれ
もうこれ以上望むことは、ないだから、これを読んでいる君は、もう私のことを思い出さないでくれ、どうか、あの島で死んでしまった、亡霊の名も無き兵士のことなど忘れてくれ。』
このように書かれた手紙だった、最後の行けば行くほど徐々に筆圧が薄れていただが、この手紙にある強い思いを感じ取れた。
僕は、『名も無き兵士』の願いに反するが他に手紙は、ないものか、と祖父の家を探した。
すると、祖父が、大事に大事に使っていた机の中に、封筒が入っていた。
その封筒には、『未来の誰かへ』と書かれていた。
その中には、
『どうか、祖国に大日本帝国に栄光あれもう二度と血濡れた道に進まぬように私は、願う』
と書かれた。紙と一緒に小さい日章旗が入っていた。
僕には、4通の手紙の本当の意味が分かるような機会は、無いだろう、僕は、自分の命を国にかけたことも、家族の為に命をかけたこともないのだから。
きっと、『名も無き兵士』達は、僕達の事を笑うだろう、それとも戦った事を後悔するだろうか、それとも喜ぶだろうか。そんなことは、今となっては、誰も知ることは、できない。
だが、僕は、この国を守ってくれた、兵士達のために願おうこの国が平和であることを、
世界が平和であることを、
もしかしたら、完全なる平和が訪れるのは、あと何十年、何百年、必要かもしれない、
もしかしたら、完全なる平和なんて物は、訪れないかもしれない、
もしかしたら、この後世界は、人類は、さらに血まみれの血濡れた真っ赤な道を進んでいくかもしれないだが、僕は、この世界で人類が完全なる平和を手に入れれるようにと死ぬまで永遠に心から願い続けると決めた。
楽しめる様な内容ではないですが、楽しんでいただけたでしょうか、楽しめたよと言う人も楽しめなかったと言う人もできれば感想を書いてくださいお願いします。モチベが上がるので
あと、お願いになるんですが、秋の歴史2022用に物語を他に作っていたのですが、
秋『の』歴史を秋『に』歴史とタイピングミスをして投稿してしまったのでぜひ前線からの願いの手紙という本も読んでください。
ツイッターの方では、秋の歴史20223という未来になっていました。
20223年という異次元な年数ですが、この年まで、人類は、存続しているのかな、どうかな、
まぁ、存続しているなら、平和であって欲しいですね。