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第5話 「吸収は平凡スキル?」

 「俺を召喚したのは、魔王は不死身だけど、もし万が一ってことがあるから後継者としてギフト持ちの異世界人を育てるのが目的ってことでいいかな?」

「そうだな、大まかには合っている。あと、先程お前が言っていた舞悠マユなる少女は知らん。私が召喚したのは、お前だけだからな。それと、【消失事件】というのも関わっているかはわからんが、手探りで召喚していたからうっかり目玉とかを召喚してしまったかもしれない。もし、その少女もそれに巻き込まれていたなら深く謝罪しよう」

 そう言い、ゲミュラスは頭を深く下げた。

 それを見て、俺は何とも言えない気持ちになった。魔王ゲミュラスが召喚していたせいで、地球で【消失事件】が起こったことは確定している。しかし、先輩がこっち側に来ていないとなると魔王ゲミュラスが先輩を召喚したという確証を得ることができない。確かに、あの空間で目玉や骨などを見た気がするが、先輩はあんな見た目はしていない。許していいのか迷うが、とりあえず置いておこう。

「まあ、いいよ。とりあえず、保留ということで」

「そうか。じゃあ、ギフトを見せてもらえるか?」

「どうやって、見るんだ?」

「ステータス、オープン。と、言えば良いらしい。やってみてくれ」

 ゲミュラスはそう言い、子供の様なキラキラとした目でこちらを見ている。仕方がない、やるしかないな。

「ステータス、オープン!」

 その言葉の1秒後に、目の前に透明な板が出現した。ゲームで見たようなステータス画面だ。名前やレベル、能力値の他にスキルや称号、装備品なども書いてあった。

「ギフトって、スキルでいいのか?」

「ああ、合っている。召喚自体が違法なものだったから、多分一つしか書いてないだろうが、それでもこの世界ではギフト持ちというのはレアだ。それで、なんて書いてある?」

「えーっと、吸収・・・・・・アブソープション」

「なに? それは本当なのか? 見せてくれ」

 なんだかかなり驚いているように見える。そんなにレアなスキルだったのか? 期待してもいいのか?

「本当だな、吸収アブソープションって書いてあるな。んーー、これが従来通りのものだったら期待外れだぞ・・・・・・」

「期待外れって、もしかして、そこまで珍しくないのか? そのスキル」

「珍しいも何も、魔族の中だと普通だ。ほとんどの魔族が持っているスキルの一つだよ。効果は、相手の攻撃を吸収して無効化する、だったかな。この世界で、魔族が強いってなっている理由の一つだよ」

 魔族の中では、そうかもしれないが人間が持っているのはレアなんじゃ・・・・・・そうか、俺は人間だけど魔王の後継者、いわゆる魔族の一員だったな。なら、普通だな。

「どうするか。とりあえず、発動させてみるか。丈瑠タケル、私が今から攻撃するからそれを『吸収アブソープション』で無効化してみてくれ」

 そう言い、魔王ゲミュラスは魔法攻撃の準備を始めた。





魔王ゲミュラス:困りましたね~。普通なスキルだと困るな~。

俺:頼むから、レアな効果発現してくれよ!!(このまま、普通だと何されるかわからん!)



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