来訪者
「魔王様!魔王様にご対面されたいという方が正門の前に来ております。通しましょうか?それとも追い出しましょうか?」
魔法を使って戦争準備を整えていると、見張りの兵士からそんなことを言われた。正門を窓から覗くと、そこには最近会っていない邪神と、ルミドールのような姿の者。そして水の神アクアリスが居た。
「あれは......ルミドール!?えっと、通してあげて。で、談話室に案内しておいて」
「はい!では案内をして参ります。失礼しました」
もしあれがルミドールならば、邪神により何かしらの現象が起こったと考えるのが普通だろう。まさか生き返らせたなんてことはないと思うから、霊体的な感じだろう。
「よし......転移!」
青い光を残して、談話室へと消えていった。
「まさか......ルミドールが神になってるなんてね......」
「私もびっくりよ!だって、急に邪神が言うんだもん!」
「で、今回来たようはなに?だいたい予想はついてるけど」
談話室に行った後、暫くすると邪神たちは部屋に入って来た。
その後これまでの成り行きを聞いていたのだ。まさかルミドールが神になっているとは思わなかった。全然姿形は変わっていないのだから。
「勇者が戦争準備を整えているということは知ってるんでしょ?あれ、神も付いてるの」
水の神アクアリスが言う。あんたも神だろっ!て言いたくなるのは置いておこう。
「全く面倒だなぁ……これ国際上のイジメにならない?」
「知らん」
「まぁ、そこは置いて置いて。どうするの?現在の戦力では絶対に勝てないわよ。私達が頑張って神達五人を抑えたとしても、大群はどうするの?3000万は優に超えるわよ!?そんな軍勢をどうやって相手するの?カリン一人で1万相手できるかできないかくらいでしょ。無理でしょ」
それは自分も思っていた。しかし打開策が無い。
「......だから教えに来た」
邪神が口を開いた。
「転移の指輪は既にこの城の中にある。サクに探させている袋の中に、転移の指輪は入っている。この私が結界を張って、数日間の間、勇者軍が入れないようにすることは可能。だからその間に君達は現実世界へ戻ってもとの世界を救ってくれ」
「そんな!じゃぁ此処に住んでいる人達はどうするんですか!!」
「......世界を救う方が価値が高い」
「無理です!そんなことは出来ません!」
暫くの間、沈黙が流れる。と、その時、またしても見張りの兵士から報告が入った。完全なる独裁の魔王が正門前に現れたというのだ。
「用は何か聞いてる?」
私はそう尋ねる。
「信じられませんが、彼らは我々と手を組み、勇者軍団を追い払おうと提言してきております。しかしこれが本当のことならば、彼は強大な戦力を保持しております。なので勇者軍団を追い払うことは可能かもしれません」
焦った顔で兵士は言う。
「連れてきて」
私はそう言った。しばらく待つと、足音が聞こえてきた。そして……
「やぁ、初めまして。君がカリンだね。手を組むかの話の前に、その価値があるかどうかの模擬戦をしてもらってからでもいいかな?話はそれからだ」
彼はにこやかにそう言った。
ひゃーどうなるんでしょうか……
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