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九嬰の護神 ラストスパート

「うわぁ……屋根より高いか?」

「ナト、そんな場合じゃないだろ。あと完全に十五階だてマンションより高いぞ」


向こう側では何やら寸劇が始まっている。ちょっと面白いかも。


「がるぅぅぅぅぅぅ……グァァァ!」


……めっちゃ吠えてんですけど。あれ?隣を見ると鈴さんが布メリケンスタンバイしてるよ?あっれぇ?おっかしいぞぉ?


「ちょ、鈴さん!なにする気!?」

「ん?面倒だから顔面殴ってくる。顔面弱そうだし。第一、あいつはゲーム時代から物理攻撃に対する耐性を殆ど持ってなかったし。いけるいける」


そう言って鈴さんは模擬戦の時に使ったあの技の連続使用で、グングン上へと上がって行く。風圧もかなりのものだと思うけど……凄い。


「あ、あたしも行く!ちょっと殴らせて~暇だから」


そう言っていつのまにか覚えていた魔法の使用で、鈴の方へと上がって行く。鈴の物理攻撃力は600。ちなみにサクさんのは桁違いで800だった。足して1400多分これで終わるだろう。当たったならば。多分。

既に戦い始めてから地味に二時間が経過している。気力もみんな限界に近い。私も体内魔力の残量が少なくなり始めたので、早く終わって欲しいのだが。


「そろそろつく!」


鈴の声が聞こえる。その時私はなんとなーく嫌な予感がした。なので急いで自分も上へと上がって行く。


「二人とも、避けて!!」

「ガァァァァァァァァ」


私の声と、水風神が三つの顔の口を開くのが同時だった。口からはブレスのようなものが少し見えている。


「「え!?」」


二人は急な攻撃に反応できず、そのまま立ち尽くしてしまう。


「よけられないか……一発しか使えない全力のバリアを使うしかない……か。行け!オールバリアー!」


属性の色がすべて混ざり合った虹のようなバリアが半径30メートル範囲に広がる。そこにちょうど放たれた超強力な攻撃は……全て跳ね返された。


「うぅ……今……なら、ダメージを与えられる……」


あまりの魔力消費量の多さに、フラッとしてしまい、フライの魔法をかけたまま半分気絶のような状態になってしまう。まぁこれも、一分くらいで治るけど。

その言葉に反応した二人は、落ちて行く水風神へと向かって行く。

そして次の瞬間、ガコン!という音と共に、二人のパンチとキックが炸裂した。

まさか二人の共闘……

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