九嬰の護神 2
「行け!ライトボー……ちょ、あ、あぶなぁ!?」
私が魔法を放とうとすると敵は邪魔をしてくる。
「カリンどけぇ!虹に輝け、この斬撃!レインボースラッシュ!」
ピサロが全属性攻撃を放つ。通常の敵ならいともたやすく切り裂くことも出来るのだが、地味に防御力も上昇しているようで、鱗の一つも貫通することは出来なかった。
「くそっ固すぎる!全く通らねぇ……」
「ピサロ!避けて!!」
「ん?アルどうし……うわぁぁぁぁ!!」
一気にブレスや薙ぎ払いをかけてくる。しかし、護神達はまだ一ミリも動いていない。それはまだ本気ではない証だろう。当然こちらもまだまだ本気ではない。
しかし、今思えば連れて来た仲間が行動の邪魔になってしまう。
そう思った私は、仲間にこう言った。というより、ある魔法をかけた。
「捕らえよ、禁!」
この魔法は行動阻害の魔法だ。かなりの魔力を誇る私が掛ければ、それは頑丈な檻になる。ここからは私だけで戦いたいのだ。保険として仲間にはバリアを何重にも張り巡らす。
「ちょ、カリン!?」
「出せよ!!俺も戦わせろ!」
何か聞こえる気がするがそれは無視で。
「さぁ……いかせてもらいますよ!」
そう言って私は思いっきり駆け出す。事前に自分にかけていた速度上昇の効果で、もはや目視不能レベルの速さで動く。
敵はそれに危機感を抱いたのか、ブレスを三体同時にはなってくる。
「遅いよ!ライトニングスパークダブルス!」
高速ではなったその魔法はブレスを打ち消した。
「ガァァァァァググロォォォォ」
解読不能な言葉を護神達は話した。何か作戦会議的なことをしているのだろうか。
私はその間の一瞬の隙に、全体攻撃魔法を完成させていた。
「よし!アクアマリンフィールド!」
あたり一面が水で覆われる。敵はどちらも水属性の技が効きにくいタイプだ。なのでここで一つ工夫する。
「ここで!カオスブリザード!」
一面の水を今度は一瞬のうちに氷に変化させる。
そして仕上げに……
「クラッシュ!広がれ!サンダー!」
破壊された氷ののうち、少し残っていた水に電気が迸る。それは的確に三体の頭部に命中した。
「やった……か?」
私は少し安堵する。敵はもう全く動かず、電気のせいで黒焦げだ。これで生きているとは思えない。
「……ん!?」
私が仲間の方へと笑顔を見せようとしたその時、ピキピキという音がした。
その音はだんだん大きくなっていく。
ぴき……パキパキ…バリ…バリバリ……
「ガァァァァァァァァァァ」
「グゴォォォォォォォォ」
「グラァァァァァァァァァァァァ」
見ると、三体が脱皮をするように黒い皮を履いでいく。先ほどとは変わり、姿も変化している。
一番変化が大きいのは水風神だ。羽が六つに増え、そのどれもが金色の輝きを纏っている。それは怒り狂ったように叫び始めた。
そして、こちらを見て突っ込んできた。
「えー……終わってなかったの!?なんか神々しいし……いいよ、セカンドステージを始めよう」
私はそう言ってニヤリと笑うのであった。




