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出発

「鈴達に会って、どうするっていうんだ?今頃会ったって、もしかしたらあっちは勇者の心に目覚めて、俺らを殺しにかかってくるかもしれないぜ?」


その疑問は最もだ。相手は親友とは言えるが勇者。こちらは魔王。どう考えても最悪の相性である。で、しかもこの魔王が希望の神なんておおそれた称号を持ってる……だなんて、夢のまた夢の話だ。


「……その時はその時でどうにか逃げるよ。ちなみにさっき私が倒れたでしょ?……遂に神の動きが目に見えてきたね。目的は私を殺すことだと思う」

「……じゃぁ、尚更危ないんじゃないか?敵が外に出てるところを襲わないことはあまりないと思うし……鈴達を呼んだ方が……」


確かにここの城であってもいいような気もするが、そうなるとそれに合わせて何か大変なことが起きてしまいそうで怖いのだ。


「……今から行くよ。しっかり捕まって!転移魔法で飛んで行くから!」

「ちょ、今から!?」

「今からじゃ駄目?」

「駄目。言っとくけどカリン、あんた一応ここの国の王様だからな!?」

「そうかぁぁ……………………」


……ううむ、面倒だ。やっぱり役職は欲しくなかったなぁ。


「じゃぁ、出かけている間の管理は……ルミドールに任せようか。じゃぁピサロ、スミレとリルファイをよんできて。あとは……ゴーレム部隊を護衛につかせよう」

「はいはい、呼んで来ますよぉ〜。あ、給料は三割ましでお願い」

「……はいはい、うちのとこの景気もそこまで良くないんだからね」


それからしばらくすると遠方出征隊が全員揃った。


「全員、行くよ!転移大魔法陣、展開!発動!目的は勇者パーチィー、飛べ!」


総勢100名からなる遠方出征隊は、転移魔方陣の美しい輝きの中に吸い込まれるかのように消えて行った。

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