希望
「………おう…ま………ま……さ……まお…さま」
……ここは何処だろう。先程の痛みは少しだけ落ち着いている。ぽっかり空いた傷を優しい何かに修復されている感じだ。
「カリンは称号・技能に「希望の神」を新しく得た」
こんな時にまたスキルが無くなった時の声か……
「魔王様!……魔王様!!」
「う、ううう」
だんだん意識がはっきりしてきた。
「あ……もう大丈夫だ……問題は無い……よ。リルファイ、安心してくれ」
「ま、魔王様……御無事で何よりです」
今度は完全に意識が戻った。
痛みも殆ど消えている。
どうやら部屋でベットに寝かされているようだ。
周りをみると、リルファイ、ルミドール、スミレがいて、こちらの様子を伺っている。あと少し向こうには、ピサロもいた。
「しばらく……ピサロだけにして……話さなければいけないことがある」
そう言うと三人は頷いて部屋を後にする。
「カリン……どうしたんだ?」
「夢を……見ていた。いや、記憶。ピサロ、自分の名前は覚えてないよね」
「あぁ、全く。何も覚えていない」
「君の本当の名前は……京だ。よく覚えててね……」
何故忘れていたのか。自分の名前だなんて覚えていて当たり前なのに……
何故この世界にきたのか。
何故くる必要があったのか
何故魔神はモンスターという単語を言ったのか。
「ピサロ。いや、京」
「どうした?水か?それとも食いもんか?」
「いや、ぜんっ然違うよ。一つ必要なことがあるよ」
「そりゃぁ何だよ」
ここで出てきた新しいキーワード。
繋がるパズルの中で、何個か足りない物がある。
キーワードと鍵。
全てを揃えれば何か、この世界の何か。
何かが分かる気がするのだ。
「……鈴達に会う」




