魔王城の優雅な休日 パート1 ルミドール編 前編
「えーっと、此方に川の整備?まぁ、明日には回しておきますかー……これはクダナチビタ草の除草作業!?此処は何でも屋じゃないのに……」
改修工事中の魔王城の国内自治室には、毎日大量の依頼がくる。
大半がどうでも良くて変な依頼なのだが、それも受けなければならない。
そんな仕事が多いこの部屋の使用者にも、休日が存在する。
「ふー。今日は城下町の方に出てショッピングでも楽しみますかー」
そう言って上機嫌で服に着替えて準備をする。
今思えば小学生の身分でなんでこんな仕事をしているのか自分でも可笑しいと思ってしまう。まぁでも結構楽しかったりするのだが、それは何か仕事馬鹿みたいなので言うのは辞めておこうと自粛する。
なんせ久し振りのショッピングなのだ。
城下町に出ると、鐘の音がする。
ゴーンゴーンゴーンゴーンゴーンゴーン…………
これは正午を知らせる音だ。
そういえば何も食べてない……と気ずき、近くの「クダナチビタ草揚げ天丼」と書かれている看板がある店へと駆け寄って行く。
中に入ってそれを注文し待つこと5分。
クダナチビタ草独特のミントのような香りとパリッとしているのが食べずにもわかるような音と共にクダナチビタ草揚げ天丼がやって来た。
それをスプーンのようなものですくい上げ、食べる。
食べるとパリッとした食感が口の中に広がる。そしてしばらくするとミントのような香りが一斉に溢れ出す。もっと良く噛むと、さっきとは違いトロっとした食感が広がる。10分もしないうちに全て食べ尽くしてしまった。
また来よう……と心の中で呟き、店を後にする。
………………ETC




