水の神 アクアリス
「今すぐにでもユーカにカリンを殺させるべきだ。彼女の記憶の中には、あいつと関わった記憶はない、消したからな」
「しかしどうやって自然に倒させることができるのだ!?」
ここ、神の間ではずっとこのような話し合いが行われている。
それを聞きながら水の神アクアリスは思う。
(こんなことでいいのかしら……そもそもカリンが何故殺されなければ?彼女は腐りきった支配の魔王をも打ち倒そうとしている……魔族からしたら感謝じゃない?)
そう、そうなのだ。先程から変わらない会話。果たしてこれに意味があるのかないのか。カリンがこの世界の特異点だとしても、自覚がないだろう。
(きちんと話さなきゃ……よしっ!)
そう言ってアクアリスは立ち上がる。
「き、緊急報告ですピサロ様!」
「あぁ、此処からも見える……」
今、まだ改装が終わっていなく、脆い雰囲気を放つこの城は、ざわめきの中にあった
窓から見えるのは此処から地平線の彼方までを埋め尽くす異形の魔族。
「一つ聞いてもいいか?」
「は、はい!」
「……あいつら戦う気満々だよなぁ」
「はい……」
その会話をしていると横に転移魔法陣が急に現れた。
びっくりして飛び退くと、そこにはスミレがいた。
「もうご存知かもしれませぬが、敵魔族が此方に向かってきております」
「あぁ、みればわかるよ。……にしても凄い数だなぁ」
そう言っていると、また横に転移魔法陣が現れた。
「……ピサロ~、報告聞いた?やばそうだよねぇ」
そう言って上機嫌で語りかけてくるのは紛れも無くカリンだ。
対策を考えているところに、一つの伝令が来た。
「西門前に水の神アクアリスを名乗るものが現れました!」
うぇーい……ってなんなんだろうね。




