奪還 幸せ
「なにぃ!?真の魔王だとぉ!?どうして現れたのだ!」
「分かりません!しかしドンドン軍勢を増やし、こちらに向かってきております」
「クソォォォォォ。魔王ギャラ様に連絡を!急いで軍勢を回してくれ!」
グウェンは焦っていた。真の魔王なら負けてしまう…確定だからだ。少しでも焦りを取り除こうと窓を見ると大きな一団がこちらに向かって来ている。奴らが現れたという東側には草木が少しだが見える。支配の魔王の支配地域は土が赤くなり、草木が一切なくなるという現象が起こる。しかし草木が少しだが見えるということは、支配力があちらの方が上手…ということだろう。
「ぐ、グウェン様、城の門に、あの一団が到着しました!その数約一万!対して我々の数、約500!劣勢は明らかです!」
「ぐ、ぐぅぅ」
バンっという音がして扉が壊れた。中に大群が流れ込んでくる。
「グ、グハハハハハァァァァア」
五分後、完全にカリン達はここら一帯の地域を制圧したのである。
「ウォォォォォォォォォォォ」
「ま、魔王様の平和な支配が始まるぞぉぉぉ!」
「もう奴隷じゃないんだ!やった!」
「お父さん!お父さん!やっと会えたね!」
「あぁ、フィリー本当に久しぶりだなぁ!」
魔物たちは幸せそうに叫んでいる。近くを見れば、すごい勢いで荒地が草木、花に溢れ、川が流れ出していた。
「すげぇな、カリン!」
「す……凄い」
「これが魔王領!?」
仲間の三人も感激しているようだ。私も感動に浸っていると、リルファイから声が掛かった。
「魔王様、取り返したのはいいのですが、直ちに[支配の魔王]が奪還しに来るでしょう。何か対策を考えねば…」
「そうだね……」
そう言って、私は悩むのであった。
感激!




