嵐の後には…
これは先程から行われている戦いである。今邪神と戦っている水の神は感覚を研ぎ澄ませ、あることに気づく。
2人の神の意識が消えたのを、スキルで確認したのだ。
「く……これはまずいわ。いったん引きましょう、2人も……よし、転送させたわ」
2人の神が倒されたということは、いくら甘く見てかかったとしても、敵が強いということを認めなければならないだろう。流石に無理だったか。
「そうだな、一旦引くのがいいだろう。引くぞっ」
そう言うと、緑色の髪をした男が転移をさせる広範囲魔法を発動させた。
光が彼らを包み込み……青い残滓を残しながら……消えた。
「……終わった、の?」
ルミドールが疑問を持ちながら呟く。すると横に対象を転移させる転移魔法の輝きが見え、5人の男女が現れた。
ーー仲間達だーー
「そっちも終わったみたいだな。光は我が闇により潰えた」
いつも毎度の厨二君、あー……ちょっと空気読んでくれないかな……
「ちなみにその闇の元の神をこっちは倒したよ」
「な、なにぃー!?」
何にせよナトたちが無事なのは良かった。
さて、それを見兼ねて邪神がこう言ってきた。
「うーん、僕はもう疲れちゃったからカエルヨー。で、これだけは言っておくけど、しばらく神に狙われると思うから気よつけてねーじゃ、ばーい」
邪神はそう言ったあと、二ヒヒと不気味に笑ったあと、転移魔法を発動させようとする。
「ちょ、待って! あちらの世界で起きた……起きてる現象って!? それに貴方が狙っていることはなに!?」
私は早口で叫ぶ。
「狙いについてはお楽しみにしておいてよ。現象は……そうだなぁ、ヒントを上げよう。モンスター。この単語がヒントさ。……さて……ニヒヒヒヒ」
聞きたいことは山々あるのだが、邪神は転移魔法によって、何処かに消えて行ってしまった。
空をみればもう雲がオレンジ……朱色に染まっている。
今日は何かよく分からないけど、色々なことが起きた。
未だにこれが本当に起きたのかも分からない。もしかしたら……夢かも。
「ねぇみんな……この世界に来たのって、正解だと思う?」
そう私が聞くと、思いも寄らない返事が帰ってきた。
「え……? 少なくとも私はこの世界にきたのも何かの縁だって思うよ? 一生にこんな体験が出来るなんて私達幸運じゃん。運命ってやつだよ」
「私も私もー私も鈴にサンセー。同じ意見だよ」
幸運……そんな言葉が出てくるとは……
「で、でも死ぬかもしんないんだよ?」
私がそういうと鈴は切り捨ててこう言った。
「私はこの世界にきたのさっきも言った通り、何かの運命だと思う。しかも私達が死ぬわけ無いっしょ?」
「俺も。この6人が集まらなきゃ何も始まらなかっただろ」
「おータコッチィーヌもたまにはいいこというじゃん!」
「うっさい厨二!」
「何を! 厨二は健全な学生の印だ! 象徴だ! 何が悪い!!」
「黙れー!!!!」
そんな会話を横に観ながら私は思った。
この6人、この6人でしか体験出来ないこと。恐れずに、一歩一歩進みたい……と。




