神との戦い3-TRPG6人奮戦-
光の神は目の前にいる女を鋭く睨む。
格好は完全に神官のそれだ。しかし先ほどのパンチはどうなるのか。しかもかなりの速度で、当たるとまずかっただろう。
連続で同じところ打たれたら流石にノックアウトしそうだ。
光の神は大きく飛びのこうとしたところ、なぜか後ろにいけない。後ろを見てみると
先程の剣士2人が自分を逃げられないように捕まえている。
「んな! お前ら何時の間に!?」
「へへーん、鈴のパンチは神にも効くんだな」
「たっぷりと味わえよ、鈴のメインメニューだぜ」
ヤバイ……これはヤバイと本能が囁く。
転移魔法を使おうとして詠唱を始めるが……何故か使えない。
理由は目の前にいる女の後ろ。2人の魔法使いが転移阻害魔法を使っているからだ。
「ま、まておま……」
ガキンッっと音がして光の神の足に何かが当たった。
「い、いだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ! や、やめ……ぐわぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
鈴の右脚蹴りだ。直後に顔に右手がのめり込む。
「うわー……鈴怖えぇー」
小声でナトがアルにこっそりと囁く。
「カリンよく避けたね、コレ」
アルも同じように恐怖を覚えているようだ。
ガコンッガコンッと同じ音が辺りに響き渡る。
どうなっているのかは想像にお任せしよう。ただ1つ言えるのは
【女子は怒らせることなきよう、計らえ】
ということだけだ。
◇◇◇◇◇
その頃私とルミドールは目の前にいる闇の神と睨み合っていた。
闇の神は注意しなければいけないと思ったようで、先程より攻撃が慎重になってきている。
「君は本当に何者だい? 神とやりあって対等以上に戦えるやつなんて見たことないよ」
「さぁ、こっちだって迷惑だよ」
そう言って2人が魔法を撃ち合う。
その様子はまさに虎と獅子。お互い全くとりいる隙はない。
ルミドールも援護が出来ない。誤射の可能性もあるからだ。
このままでは消耗戦になる。
その考えに至ったカリンが思いっきり仕掛けた。
「【ライトニングスパーク】」
カリンがそう言った瞬間、光がカリンの杖に宿る。それは超高密度で圧縮されていき……
「や、ヤメテ……」
闇の神は恐怖する。その魔力の質に。
相打ちを許さないその様子はまさに死を思い浮かばせる。
「ごめんね……でも、【スパーク】」
杖に宿された光は、その掛け声と共に闇の神へと一直線に向かって行く。
そしてそれが闇の神に当たる。
この間、3秒も経っていないだろう。
音はなにもなかった。ただ闇の神は地面へとゆっくり、スローモーションのようにゆっくりと、倒れていった。
これが後にカリンの代表技となる【ライトニングスパーク】が、この世に産声を上げた瞬間だった。




