神2
時間は今から数分前に遡る。
そこは生物の手が届くような場所ではなく、どこにあるかさえもそこを使用している6人でさえも知らない。
そこに集まるのは全員人ではない。
彼らは疲れたらそこに集まり、雑談をするのだ。
しかし今、彼らはそんな和やかな雰囲気ではない。
ピリピリした雰囲気……緊急事態とでも言えようか。
そこに1人の男が話を持ち出した。
「……今、この世界や別の次元でも世界崩壊級の緊急事態が起こっている」
この世界や……というところに特に圧力を込めながらそういった。
「この世界でも!?どういうことです?世界崩壊級とは一体?」
綺麗で美形の顔をした青い髪の女は、焦りを込めながらそう言った。
「……魔物が……あちらの世界でも……現れ始めたんだ。世界崩壊級……その名の通り、世界を崩壊させかねないような現象のことだ」
紫色と黒が混じった髪の色をしている男が静かにそう言った。
「そんな!何でそんなことに……」
嘆きながら青い髪をした女が叫ぶ。
「あいつらだ、あいつら6人がこの世界にきたことで、【次元の鍵】の封印がゆるくなったみたいでな」
黄色い髪をした男がいった。
彼が指差すところには6人の男女がいた。
「あいつらを殺せば、今からでも間に合う。あいつらはどうやってか知らんがこの世界にやって来た」
そう言って全員が頷くと全員が一斉に立ち上がり……消えた。
後に残ったのは6脚の椅子だけだった。




